1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10045029
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
和田 眞 徳島大学, 総合科学部, 教授 (10016173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 徳和 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (40219829)
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Keywords | ストロンチウム / アルキル化反応 / カルボニル化合物 / ペプチド / 抗血栓作用 / グリーン科学 |
Research Abstract |
連合王国Wales大学Swanseaと徳島大学との大学間協力研究を推進した。ただし、交付金額の関係上、招聘1名と派遣1名を実施した。すなわち、新規有機合成法の開発および応用として医薬品など有用化学物質の合成法を目指して、相互に学術交流を行なった。具体的には、平成11年12月三好(徳島大学)が連合王国Wales大学Swanseaを訪問し、ストロンチウムを用いる新しい有機合成反応の開発と応用について講演を行ない、その後研究分担者らと有用化合物の合成法を目指して議論を行なった。三好はストロンチウム金属存在下、種々のヨウ化アルキルとアルデヒドを反応させると、カルボニル基への付加反応が進行し、対応するアルコール化合物が得られることを見い出した。また、平成12年2月にJ.S.Davies(連合王国Wales大学Swansea)を招聘し、講演会を開催した。Daviesは抗血栓作用の薬理作用を有する環状ペプチド類の簡便な合成法を見い出し、その薬理作用についても検討した。さらにこの環状ペプチドの工業的な合成法を目指して、三好の見い出したアルキル化反応を適用できるかどうかについてその可能性についても検討した。 また、昨今の環境問題を考えると。これからの有機合成反応の開発は環境に調和させることが必要であり、グリーン化学が益々重要になるとの意見で一致した。この環境調和・適応型有機合成反応の開発についても共同研究を開始することとした。
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