1998 Fiscal Year Annual Research Report
M.ヴィグマンのスケッチの言語的側面に関する数量分析的研究
Project/Area Number |
10111224
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
朴 淳香 日本女子大学, 家政学部, 助手 (90257072)
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Keywords | M.ヴィグマン / 舞踊創作過程 / 舞踊創作スケッチ |
Research Abstract |
M.ヴィグマン(Mary Wlgman,1886-1973)は,舞踊創作において作品の成立過程の一端を記したスケッチを多数残しており,それらは芸術アカデミー(ベルリン)に収蔵されている。本研究の初期的段階において,時系列的尺度での使用言語の出現傾向を分析した結果,使用言語はある傾向を持って出現していることがわかった。そこで,統計を適用することによって創作意図を再表現できるのではないかと考え,数量化3類による解析を行った.その結果,カテゴリーとして用いたラバンによるエフォートグラフの空間・時間・重さ・流れのネガティブな側面を持った動きの質に,ヴィグマンの創作スケッチは特徴づけられるということが明らかになったといえる.平成10年度は,新たに<Alkestis>,<Le Sacre du Printemps>,<Saul>,<Carmina Burana/Catulli Carmina>,<Orpheus und Euirydike>,の5作品について,クラスター分析を適用し,創作過程の構造について検討を行った.その結果,創作スケッチから観察される創作過程では,ソリストと群舞の動きの処理を別の取り扱いを行っていたということがわかった. また,人文科学研究におけるコンピュータ利用の問題点として,人文科学のデータは欠損値が多いことから数量的分析には不向きであるとの見方がある.しかし,データを抽出する際の基準を明瞭にすることによって,ゆれを小さくすることが可能であればある程度の成果を期待することはできよう.
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Research Products
(2 results)