2000 Fiscal Year Annual Research Report
南アジアにおける生活世界の探究-多元的共生社会のモデルを求めて
Project/Area Number |
10116106
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小谷 汪之 東京都立大学, 人文学部, 教授 (00086943)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 康正 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (40108197)
麻田 豊 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (70116135)
小西 正捷 立教大学, 文学部, 教授 (10161960)
山下 博司 東北大学, 言語文化部, 助教授 (20230427)
石井 博 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (90014513)
|
Keywords | Self-identity / コミュナリズム / 生活世界 / 民衆宗教 / 民俗芸能 / 聖者 |
Research Abstract |
現代インド政治の根底に横たわるコミュナリズム(宗教対立)の民衆的心情をさぐることが大きな課題であるが,小谷はそれを人々のSelf-identityの変容-とくに19世紀イギリス植民地支配期から20世紀中頃にかけて-という視点で追求し,関根はチェンナイ(マドラス)市の街路という生活世界の参与観察をとおして接近した。山下はサイババという現代インドの「聖者」のあり方から民衆宗教の現在を明かにしようとし,それを原始仏教といったインド伝統の諸宗教との関係で追求した。小西は同じ民衆の生活世界を仮面といった民俗芸能の面から解明しようとし,さらには,インドの民衆が祭時に大地に描く民俗画の特徴をさぐった。 麻田は本研究の総括的まとめのための準備として,独立後のパキスタンにおける言語をめぐる諸問題を整理する作業にかかり,同じく石井は現代ネパールにおける社会変容を人と物との移動という観点からまとめる段階に入った。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] H.Katani: Rural and Urban Caste Structure in 18-19th Century India in Pan*kor et al eds,The Maleing a H*try New Delhi. 179-201 (2000)
-
[Publications] H.Katani: The Transformation Peoples Self-Identity Unde Briti* Celeriol Rule,Papes read at the XXXVI th ICANAS,Montie*l 2000.. (2000)
-
[Publications] 関根康正: "生活世界から見直すコミュナリズム現象"東洋文化. 80. (2000)
-
[Publications] 山下博司: "サイババと奇跡"島・坂田 編『聖者たちのインド』春秋社. 98-122 (2000)
-
[Publications] 山下博司: "原始仏教の実践論"中村元 監修『原典で読む原始仏教の世界』東京書籍. 25-48 (2000)
-
[Publications] 小西正捷: "インドの仮面-異界への飛翔"広田 編『アジアの仮面』大修館. 179-214 (2000)