1998 Fiscal Year Annual Research Report
配向制御されたミオシン単分子層での異方的弾性測定と構造変化相関
Project/Area Number |
10175101
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
須田 斎 東海大学, 開発工学部, 助教授 (70216472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 裕次 (株)日立製作所, 基礎研究所, 研究員
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Keywords | ミオシン / モーター分子 / 遺伝子組換え / 弾性率 / 構造変化 / ATP加水分解 / ヤング率 / バネ定数 |
Research Abstract |
本研究では、ミオシンの構造変化の有無を検出することを目的に、自己会合法によってマレイミド基化さた銀薄膜表面上に変異性細胞性粘菌ミオシンSlを単分子層状に配向固定し、ATP加水分解にともなうSlの層厚の変化を表面間力測定装置を用いてサブナノメートル精度で測定し、膜厚の変化として構造変化の有無の検出並びに弾性測定を試みた。 その結果、ATP溶液中での平均の膜厚は、9.3nm、一方ATP無し溶液中では、約12.8nmであった。約4nmの構造変化を検出したと考えられる。同時計測されたヤング率は、約1GPa、Stiffnessは、平均5pN/nmであった。弾性係数は、ATPの有無に関係なくほぼ一定の値を示した。また、以前測定した兎骨格筋ミオシンSlとほぼ同じ弾性率であることから、柔らかさは、種に依存しないことが結論づけられた。通常報告されているミオシンヘッドの弾性係数と比較すると、ミオシンの一部を切断したミオシンSlは2〜10倍硬いという有益な結果を得た。 研究会発表ならびに論文業績 1) 第36回生物物理学会、平岡ら:「自己会合法に基づいて2次元平面上に配向固定された変異性細胞性粘菌ミオシンSlの弾性測定・構造変化検出」、S68。 2) 1999年生体運動合同班会議、須田ら:「ミオシンSlの構造変化とそのバネ性」 3) H.Suda et.al.:Confornational change and elasticity for the arranged S1-monolayer onto thefunctionalized silver surface.To be submitted in Biophys.J.
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