1998 Fiscal Year Annual Research Report
マウスモデルによるHIV感染ならびに発症機構の解析
Project/Area Number |
10180201
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小糸 厚 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (70231305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中内 啓光 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (40175485)
澤田 新一郎 理化学研究所, 筑波ライフサイエンス研究センター, さきがけ研究員
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Keywords | HIV感染 / マウスモデル / ケモカインレセプター / CD4 |
Research Abstract |
CXCR4を主に用いるT細胞指向性HIVは一般に病態の進行に伴い出現する。この種のHIVが蔓延した感染者体内のCD4陽性下リンパ球がどのような機構により減少していくのか、あるいはCXCR4指向への質的なウイルス変異が免疫不全の進行に先立って必須であるか否かの二点について依然として明確に答えることはできず、個体レベルでの発症機構解析が必要とされている。マウスは、遺伝的な背景が詳しく解析されており、この病原レトロウイルスと宿主免疫系および宿主細胞遺伝子群との相互作用を明らかにするには、優れた小動物モデル系になりうる可能性を持つ。我々は、ヒトCD4およびヒトCXCR4遺伝子をマウスCD4遺伝子の転写制御領域(CD4エンハンサー,プロモーター,およびサイレンサー)に結合させた二種のトランスジーンを作製、両コンストラクトをマウス受精卵の核内に注入し、それらが同じ染色体に組み込まれたマウスを作製した。このヒトCD4/CXCR4を発現したマウスの胸腺、牌臓および末梢血よりリンパ球を調整し、そのHIV感受性をヒト末梢血単核細胞(peripheral bloodmononuclear cells;PBMC)と比較、検討したところ少なくともin vitroにおいてはCXCR4指向性HIV-1が感染することが確認された。しかしながら、マウスのprimaryのlymphoid系細胞でのHIVの複製は依然として制限されたものであり、CD4とCXCR4のみでは実用的なHIV感染モデルにはなりがたく、さらなるヒト特異的遺伝子の導入が必要であることを明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Shinichiro Sawada et al.: "Disturbed CD4^+ T cell homeostasis and in vitro HIV-1 susceptibility in transgenic mice expressing T-tropic HIV-1 receptors." J.Exp.Med.187:. 1439-1449 (1998)
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[Publications] Xiaoyan Zhang et al.: "Phosphorothioate hammerhead ribozymes targeting a conserved sequence in the V3 loop region inhibit HIV-1 entry." Antisense Nucleic Acid Drug Dev.8:. 441-450 (1998)
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[Publications] 小糸 厚: "ケモカインとそのレセプター-HIV感染とAIDS,AIDS脳症への関与-" 脳の科学. 21:. 29-36 (1999)
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[Publications] Tomoyuki Yamaguchi et al.: "Human immunodeficiency virus type 1 Vpr modify cell Proliferation via multiple pathway." Microbiol.Immunol.(In press).