1998 Fiscal Year Annual Research Report
フォトニック結晶共振器を用いた高効率光混合サブミリ波発振器の開発
Project/Area Number |
10210204
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
武田 三男 信州大学, 理学部, 教授 (20115653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 正彦 郵政省, 通信総合研究所関西先端研究センター, 主任研究員
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Keywords | フォトニックバンド / フォトニック結晶 / 光混合 / TH_Z電磁波 / サブミリ波発振器 |
Research Abstract |
本研究では、結晶格子として、完全共通ギャップが存在しかつ不純物の制御が比較的容易である積層型の単純立方エアロッド格子を選んだ。また、埋め込む発振素子としては、光混合素子を選んだ。光混合発振素子の発振周波数は、フォトニック結晶格子の外部からの励起光により自由に変えられ、容易に不純物モード振動数等に一致させることが可能である。この点に着目し、現在、以下の研究を遂行中である。 (1) 共振器用フォトニック結晶の設計と製作 高抵抗シリコンウエファーにダイヤモンドソーターおよびエッチングにより溝と角穴を空け、それを積層することによりエアロッド格子を作製した。格子定数は400μmである。バンド計算により、10cm^<-1>付近にバンドギャップが空くことを見積もった。 (2) バンドギャップ振動数の測定とバンド構造の決定 単純立方格子では、FTIRにより透過率を測定し、バンドギャップ振動数が理論計算の推測と良く一致することを確認した。また、THz時間分域パルス分光により測定した時間インターフェログラムの位相シフトから、バンド構造を求めることができた。 (3) 光混合素子の製作及び光混合サブミリ波発振器の試作 低温成長GaAsを用いてダイポール及びボウタイアンテナ型光混合素子を作製した。上記の単純立方エアロッドフォトニック格子によりこの発振素子を両側から挟んで光混合サブミリ波発振器を組み立てた。現在、発振特性を測定中であり、今後は光混合サブミリ波発振器の特性評価と用いるフォトニック格子の検討・開発を行う計画である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Biyajima et.al..: "Isotopic spin effects in Bose-Einstein correlations" Phys.Atom.Nucl.61. 139-141 (1998)
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[Publications] M.Biyajima et.al..: "Identical particle correlations in semi-inclusive events" Proceedings of 8th Workshop on “correlations and fluctuations" (World Scientific). (1998)
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[Publications] T.Takeshita et.al..: "Studies on ageing effect and rate dependence of Thin Gap Chmabers" Nucl.Inst.Meth.A419. 497-502 (1998)