2000 Fiscal Year Annual Research Report
海上都市に建つ巨大建築物の烈風時の非定常風力〜自然風観測による評価〜
Project/Area Number |
10305041
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
谷池 義人 大阪市立大学, 工学部, 教授 (00111980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡南 博夫 大阪府立工業高等専門学校, 建設工学科, 教授 (20111924)
谷口 徹郎 大阪市立大学, 工学部, 助手 (30231418)
木内 龍彦 大阪市立大学, 工学部, 講師 (30112527)
西村 宏昭 (財)日本建築総合試験所, 室長
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Keywords | ウェーブレット変換 / 非定常空気力 / 空力減衰力 / 付加質量 / 角柱弾性模型 / 実測 |
Research Abstract |
近年、海上を埋め立てた広大な地域に、夏季オリンピック誘致に関連した各種スポーツ施設等の建設が計画されている。海上埋め立て地においては周囲に風を遮るものがないため、台風や季節風の影響をまともに受ける。ダウンバースト等を含めた突発的烈風に対し、高層建築物や大スパン構造物を安全かつ合理的に耐風設計するための基礎となる指針の作成が望まれている。 今年度は、角柱弾性模型を用いた風洞実験により、模型の応答と非定常空気力の関係を、ウェーブレット変換を用いて調べた。その結果、特に風向直角方向について、風速が増加し、共振風速に近づく際の振幅の増加過程において、付加質量の増大が強く影響することを明らかにした。また、付加質量は無次元風速が8程度でピークを持ち、そのピーク値は建物質量の10%程度となることを示した。 さらに、大規模角柱弾性模型を用いた実測記録のうち、比較的強風で、風向が模型に正対する場合の時系列データについて、模型の応答と非定常空気力との関係について詳しく調べた。その結果、模型の振動振幅がほぼ0の状態から増加する瞬間には、空力減衰力とともに付加質量も減少するが、振動振幅がある程度大きくなると、付加質量はほぼ正の値をとる傾向があることを明らかにした。一般に、建物質量の増加は、不安定振動の発現を抑える意味で有利に働くものと考えられていた。しかし、上記の解析結果より、振動振幅がある程度大きい場合、振幅が減少しにくくなるように働く可能性もあることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 谷池義人: "自然風中における立方体建物に作用する風圧特性"第16回風工学シンポジウム論文集. 321-326 (2000)
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[Publications] 谷口徹郎: "角柱に作用する非定常風力に関する実測および風洞実験"第16回風工学シンポジウム論文集. 297-302 (2000)
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[Publications] 奥田上総: "自然風中において立方体構造物に作用する風圧特性-その1 実測概要および風圧係数分布"日本建築学会大会学術講演梗概集. B-1. 179-180 (2000)
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[Publications] 武平俊秀: "自然風中において立方体構造物に作用する風圧特性-その2 POD解析"日本建築学会大会学術講演梗概集. B-1. 181-182 (2000)
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[Publications] 片山博: "角柱供試体を用いた非定常風圧に関する研究 その3 風力係数"日本建築学会大会学術講演梗概集. B-1. 227-228 (2000)
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[Publications] 肖武: "角柱供試体を用いた非定常風圧に関する研究 その4 wavelet解析"日本建築学会大会学術講演梗概集. B-1. 229-230 (2000)