1999 Fiscal Year Annual Research Report

CO_2-気候-植生の総合システムに関する基礎的研究

Research Project

Project/Area Number	10308024
Research Institution	Kyoto University
Principal Investigator	木田秀次京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60252417)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	大滝英治岡山大学, 環境理工学部, 教授 (40033120) 及川武久筑波大学, 生物科学系, 教授 (70011682) 西憲敬京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00222183) 青木正敏東京農工大学, 農学部, 教授 (60081569) 中澤高清東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30108451)
Keywords	CO_2 / 二酸化炭素 / 気候変動 / 気候モデル / 植生モデル / 温暖化
Research Abstract	本年度には、大気モデルと二酸化炭素輸送とを結合させたモデルを用い、地球規模と領域規模の両面からモデリングの基礎的研究が重点的に行われた。本研究の目的の重点が、陸上植生と気候及び二酸化炭素交換の三者の関係を数値モデル化することにあるが、その基礎となる大気モデル自体の開発とその改良も重要になっている。地球表面で交換される二酸化炭素フラックスの大きさを適当に仮定することにより、地球規模の二酸化炭素収支に関する大気中の輸送過程はシミュレートできるので、これから逆に、地表におけるフラックスの大きさの仮定や見積もりの評価ができる。その目的で行った数値シミュレーションの結果では、陸上の植生による二酸化炭素交換量の分布や季節変化などをいろいろ変化させてみると、植生による二酸化炭素の吸収が起こっている可能性を示す結果が得られた。温暖化防止策の一つとして植生による二酸化炭素の吸収効果が注目されている中で、興味深い研究結果であると考えられる。特に中高緯度の中でもシベリアにおける植生効果には注目して一層精密な研究を進める必要があることが再確認できた。昨年度から試行されてきたが、簡単化された植生による二酸化炭素交換モデルを、日本列島を囲む程度の比較的狭い領域に限って適用し、観測例と比べてみると、かなりの精度で観測値がシミュレートできる可能性のあることが判明し論文にまとめた。モデリング研究のほか、引き続き、大気中の二酸化炭素濃度に関する観測的研究も実施され、研究中間報告会等で途中成果が発表され、数値シミュレーションの結果などとの比較に利用されている。本年度の成果の一部は、講演集にも報告された。

Research Products
(6 results)

All Other

All Publications (6 results)

[Publications] Mabuchi, K.,Y. Sato, and H. Kida: "Numerical study of the relationships between climate and the carbon dioxide cycle on a regional scale"J. Meteor. Soc. Japan. 78,1. 25-46 (2000)
[Publications] Alexandrov,G.A., Y.Yamagata and T. Oikawa: "Towards model for projecting net ecosystem production of the world forests"Ecol. Modelling. 123. 183-191 (1999)
[Publications] Kojima, S.: "Differentiation of plant communities and edaphic conditions in the high arctic environment."J.Phytogeoraphy and Taxonomy. 47. 17-30 (1999)
[Publications] 青木周司,中澤高清,他8名: "スカンジナビア北部の成層圏における温室効果気体の鉛直分布"宇宙科学研究所報告. 40. 55-66 (2000)
[Publications] Yamamoto, S.,S.Murayama, N.Saigusa and H.Kondo: "Seasonal and interannnal variation of CO_2 flux between a temperate forest and the atmosphere in Japan"Tellus. 51B,2. 402-413 (1999)
[Publications] 井口敬雄,木田秀次: "3次元輸送モデルを用いた大気中におけるCO_2収支の研究"京大防光研究所年報. 42・B1. 385-395 (1999)

1999 Fiscal Year Annual Research Report

CO_2-気候-植生の総合システムに関する基礎的研究

Principal Investigator

木田 秀次 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60252417)

Research Products

[Publications] Mabuchi, K.,Y. Sato, and H. Kida: "Numerical study of the relationships between climate and the carbon dioxide cycle on a regional scale"J. Meteor. Soc. Japan. 78,1. 25-46 (2000)

[Publications] Alexandrov,G.A., Y.Yamagata and T. Oikawa: "Towards model for projecting net ecosystem production of the world forests"Ecol. Modelling. 123. 183-191 (1999)

[Publications] Kojima, S.: "Differentiation of plant communities and edaphic conditions in the high arctic environment."J.Phytogeoraphy and Taxonomy. 47. 17-30 (1999)

[Publications] 青木周司,中澤高清,他8名: "スカンジナビア北部の成層圏における温室効果気体の鉛直分布"宇宙科学研究所報告. 40. 55-66 (2000)

[Publications] Yamamoto, S.,S.Murayama, N.Saigusa and H.Kondo: "Seasonal and interannnal variation of CO_2 flux between a temperate forest and the atmosphere in Japan"Tellus. 51B,2. 402-413 (1999)

[Publications] 井口敬雄,木田秀次: "3次元輸送モデルを用いた大気中におけるCO_2収支の研究"京大防光研究所年報. 42・B1. 385-395 (1999)

木田秀次京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60252417)