無人高速電車を用いた滑走型高速船の操縦性試験法の開発

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 10355037
• Research Institution: Osaka Prefecture University
• Principal Investigator: 池田 良穂 大阪府立大学, 工学部, 教授 (10117989)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 岡田 博男 大阪府立大学, 工学部, 教授 (90081398) ; 片山 徹 大阪府立大学, 工学部, 助手 (20305650) ; 大塚 耕司 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (90213769)
• Keywords: 滑走艇 / 操縦性 / 流体力 / 実験 / 高速無人電車

Research Abstract

平成11年度には、昨年度製作した高速電車用のPMM試験機を用いた、滑走艇模型の操縦性流体力の計測実験を実施し、同システムによって同流体力が実用上満足できる精度で計測できることを確認した。また、パソコンを用いた解析プログラムを作成し、計測した流体力から微係数を即座に算出することができるようにした。
同試験により、昨年度試験的に実施した計測で得られた結論とほぼ同様の結論を得ることができた。さらに姿勢を系統的に変化させた実験を行い以下の知見を得ることができた。
1)水平面内の操縦運動が、上下揺れ、縦揺れ、横揺れおよび前後揺れを誘起させる可能性がある。
2)操縦性流体力微係数は、浮上量およびトリム角に強く依存する。
3)滑走艇の操縦性能を推定するにあたっては、水平面内以外の運動、すなわち上下揺れ、縦揺れ、横揺れの3つの運動を考慮に入れることが重要である。
上記の完全固定式のPMM試験に加え、上下揺れ、縦揺れおよび横揺れを自由にした状態で模型船に左右揺れと船首揺れをPMM試験機で強制的に与える、新しいタイプの試験法を開発し、運動の計測を実施した。その結果、横揺れ同調して大きくなる時に、縦運動の固有周期が横揺れ周期の1/2の関係にある時、激しい縦揺れと横揺れの併存する不安定運動が発生することが観測された。現在、この不安定運動発生のメカニズムを明らかにするための研究に着手している。

Research Products

• [Publications] 池田 良穂: "PMM試験による滑走艇の操縦流体力の計測"関西造船協会誌. 232. 71-76 (1999)
• [Publications] Ypshiho Ikeda: "Model Tests of High Speed Marine Vehicles Specialist Committee Report & Recommendations To The 22^2 ITTC"22nd International Towing Tank Conference Proceedings. Vol.II. 507-546 (1999)