2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10356010
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Research Institution | THE UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
東條 英昭 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (20041668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 啓太郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (70272440)
内藤 邦彦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (20188858)
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Keywords | トランスジェニック / 形質転換家畜 / 遺伝子導入 / 異種移植 / EGFP / cre / loxP |
Research Abstract |
1、昨年度に引き続き、EGFPをマーカーとするトラスジェニック(Tg)胚選別法に関する研究を実施した。CAG/EGFP遺伝子にWAP/hGH遺伝子を連結した連結遺伝子を受精卵前核に顕微鏡注入し、体外培養後、胚における緑色蛍光を観察し、前年度の方法に準じTg胚を選別した後仮親に移植した。生まれたマウスのDNAおよび緑色蛍光を調べた結果、生まれたマウスのうち約82%がTgマウスであった。また、血液ならびに乳汁中のhGHを測定したところ、それぞれ、hGHが検出され、EGFPを発現しているマウスの全てで、hGH遺伝子が発現していた。2、Cre/loxp系を利用した遺伝子導入が試みられているが、この系を利用する場合には、creを発現するトラスジェニック(Tg)動物とloxp遺伝子を導入したTg動物の2系統のTg動物の作出が必要であり、家畜に利用するには難点がある。最近、酵母や細菌で見い出されたloxpと相同な配列を持つ偽(ψ)loxp部位がマウスのゲノムム内にも発見された。このcre/ψloxp系を利用し培養細胞系で外来遺伝子のsite-specificで高率な導入の結果が得られているられている。本年度は、このcre/ψloxp系を利用したTgマウスの作出を試みた。まず、受精卵の前核内でcre/ψloxp系が作用するかどうかを調べるために、CMV/loxp/stuffer/loxp/lacZプラスミドとcre酵素を共に前核に顕微鏡注入した結果、laczの発現が観察された。つぎに、cre酵素に変えてCAG/creプラスミドを共注入し、胚を借親に移植した結果、胎児ならびに新生小マウスの25%でTgマウスが得られた。以上、本研究で得られた成果は、Tg家畜を作出する上で極めて有効な手段として利用できることが示された。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] H.Inuzuka: "A transgenic mouse model for investigating the response of the upstream region of whey acidic protein(WAP)gene to various steroid hormones"Experimental Animals. 50(1). 1-7 (2001)
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[Publications] N.Nakamura: "Differential gene expression of ss-1,4-galactosyltransferease I,II and V during mouse brain development"Journal of Neurochemistry. 76(1). 29-38 (2001)
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[Publications] B.B.Seo: "Co-injection of restriction enzyme with foreign DNA into the pronucleus for elevating Production efficiencies of trasngenic animals"Animal Reproduction Science. 63. 113-122 (2000)
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[Publications] K.Yamanouchi: "Identigication of skeletal muscle satellite cells by transfecting EGFP driven by skeletal α-actin promoter"Journal of Veterinary Medical Science. 62. 1213-1216 (2000)
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[Publications] K.Kikuchi: "Maturation/M-Phase promoting factor : regulator of aging in porcin oocytes"Biology of Reproduction. 63. 383-394 (2000)
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[Publications] C.H.Kim: "In vivo culture pfIVF-bovine embryos in murine oviducts"Journal of Reproduction and Development. 46. 409-414 (2000)
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[Publications] 動物遺伝育種シンポジュウム組織委員会: "家畜ゲノム解析と新たな家畜育種戦略"シュプリンガー フエララーク東京株式会社(畜産技術教会). 542 (2000)
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[Publications] 柏原孝夫 他偏: "動物遺伝学"文永堂出版. 229 (2000)