1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10440040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
東川 和夫 富山大学, 理学部, 教授 (20018998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 悟 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90178971)
児玉 秋雄 金沢大学, 理学部, 教授 (20111320)
野口 潤次郎 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (20033920)
古田 高士 富山大学, 理学部, 助教授 (40215273)
渡辺 義之 富山大学, 理学部, 教授 (50018991)
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Keywords | 多重複素グリーン関数 / 不変計量 / バーグマン計量 / 等質有界領域 / 擬対称領域 / 正則双断面曲率 |
Research Abstract |
1. 研究の目的は、次の2つである:(1)2つの複素有界領域NからMへの正則被覆写像fが与えられたとき、Mにおける多重複素グリーン関数の、Nにおける多重複素グリーン関数の値のfの原像にわたる和による下からの評価式において、いつ等号がなりたつかを調べる。 (2)等質有界領域のバーグマン計量の正則双断面曲率の上からの評価を正規j-代数というバーグマン計量を正確に表現しているリー環の研究を通して行う。 2. 本年度に得られた主な成果は、次の通りである:項目1の(2)の研究を深める為、正規j-代数の言葉で、バーグマン計量の曲率作用素の構造、特に接空間の対称積の自然な分解による曲率作用素の成分がどこで消えるかを調べた。この結果を使って、曲率作用素の固有値分布が分かりやすくなった。 3. 上記研究課題の研究を支える研究で、研究分担者によって行われた内容は、次の通りである:渡辺教授は、リーマン多様体の接バンドル上の複素構造、ケーラー構造、概四元数エルミート構造等を分類し、幾何学的性質を調べた。古田助教授は、近ケーラー弱対称多様体等に関する研究を行った。野口教授は、正則写像の値分布と代数多様体の有理点分布について研究し、関数体上の値分布理論を証明し、正則曲線のラング予想を準アーベル多様体に対して証明した。児玉教授は、解析的楕円体をその境界の一部分による性質で特徴付けを行った。清水助教授は、実有界領域を基とする柱領域の解析的自己同型群と同値問題を調べた。 4. 米国から、教授と助教授を迎え、項目1の研究についてのレビューを受けた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Watanabe, Y.: "From Sasakian3-structures to quaternionic geometry" Arch. Math. (BRNO). 379-386 (1998)
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[Publications] Noguchi, J.: "On holomorphic curves insemi-Abelian varieties" Math.Z.228. 713-721 (1998)
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[Publications] Noguchi, J.: "Value distribution theory of holomorphic mappings" Contemp. Math.222. 109-129 (1999)
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[Publications] Kodama, A.: "A characterization of certain weakly pseudoconvex domains" Tohoku Math. J.51. 55-64 (1999)
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[Publications] Shimizu, S.: "Automorphisms and equivalence of tube domains with bounded base" Math. Ann.