2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10440149
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
池田 幸雄 茨城大学, 理学部, 教授 (90114008)
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Keywords | 火星隕石 / マグマ包有物 / 結晶分化作用 / シャーゴッタイト / エイコンドライト隕石 |
Research Abstract |
火星隕石は、世界中で21個の隕石が存在していて、その全てが火成岩であり、4つのタイプに分類されている。このうち、シャーゴッタイト・タイプは、さらに、2つのサブタイプ(玄武岩質とレルゾライト質)に区分されている。しかしながら、玄武岩質サブタイプ以外の全ての火星隕石は沈積岩であり、その元のマグマ(親マグマ)の化学組成については不明である。特に沈積岩タイプの火星隕石の岩石学的研究を行い、火星隕石の互いの成因関係を明らかにする事を主要な目的とした。本研究では、特に沈積岩質の火星隕石中の主要鉱物(オリビンと輝石)に取り込まれている小さなマグマ包有物に着目して、その化学組成や鉱物組成を調べ、親マグマの化学組成を推定した。 本年度では、沈積岩タイプのレルゾライト質隕石であるYamato793605隕石」を用いて、そのオリビン中に存在するマグマ包有物を詳細に調べた。その包有物中には、角閃石の1種であるケルスータイトが含まれている事をまず確認した。然る後、ケルスータイトを含むマグマ包有物中の構成鉱物の化学組成をX線マイクロ・アナライザーを用いて化学分析を行った。これらの構成鉱物やガラスなどの化学組成などから、鉱物の安定領域や熱力学的考察を通じて、マグマ包有物の形成過程と生成条件を類推した。また、新しい火星隕石であるDaG735隕石の研究を開始した。この隕石は、玄武岩質シャーゴッタイト・タイプに属し、オリビンの斑晶を含んでいる。その斑晶の中に、マグマ包有物が存在しており、現在、鋭意研究中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Ikeda: "Magmatic Inclusions and Felsic Clasts in the Dar al Gani 319 Polymict Ureilite"Meteorities and Planetary Science. Vol.36 No.4. 1-20 (2001)
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[Publications] Y.Ikeda: "Lithic and Mineral Clasts in the Dar al Gani (DAG)319 Pclymict Ureilite"Antarctic Meteorite Research. Vol.13. 170-221 (2000)
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[Publications] Y.Ikeda: "Petrology of the Asuka-881931 Ureilite with Special Reference to Crystallization of Interstitial silicate Melt"Meteoritics and Planetary Science. Vol.34 No.4. 625-636 (1999)
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[Publications] Y.Ikeda: "Magmatic Silicate Inclusions in the ALH77005 Martian Lherzolitic Shergottite"Meteoritics and Planetary Science. Vol.33 No.4. 803-812 (1998)
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[Publications] Y.Ikeda: "Petrology and Chemistry of the Miles IIE Iron I : Description of 20 New Silicate Inclusions"Antarctic Meteorite Research. Vol.10. 355-372 (1997)
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[Publications] Y.Ikeda: "Petrology and Mineralogy of the Yamato-793605Martian Meteorite"Antarctic Meteorite Research. Vol.10. 13-40 (1997)