1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10440207
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
真島 和志 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (70159143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 靖隆 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (90221879)
山縣 恒明 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (70166594)
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Keywords | クラスター / 多核 / 金属錯体 / 工学特性 / 非線形 / パラジウム / ロジウム / モリブデン |
Research Abstract |
3種の金属配位可能原子O、N、Pがピリドン骨格により一次元に保持された6-diphenylphosphino-2-pyridonate配位子(pyphosと略す)を用いることにより、Mo-Mo4重結合の両端に2価のパラジウムをもつ錯体、Mo_2Pd_2C_4(pyphos)_4(1)が得られ、この錯体を還元することによりMo一Mo結合が部分的に開裂しPd(I)とMo間に金属間結合がある4核錯体Mo_2Pd_2Cl_2(pyphos)_4(2)(すべての金属が金属間結合で結ばれた最初の4核錯体)が得られることを明らかにしてきた。金属-金属多重結合の高分子化による「非線形光学特性に優れた有機金属共役系の構築」に向けて素反応の開発を目的として研究を行っている。 まず、2核モリブデン錯体の両端に9族金属(ロジウム、イリジウム)を配位させた4核錯体Mo_2Rh_2(CO)_2Cl_2(pyphos)_4(3)およびMo_2Ir_2(CO)_2Cl_2(pyphos)_4(4)を合成した。錯体3および4を単に酸化した場合、一酸化炭素配位子の解離が起こってしまい、安定な化合物が単離できない。しかしながら、イソニトリルを配位子とすることにより1価のロジウムまたはイリジウムを2価に酸化することにより金属-金属結合をまつ4核錯体Mo_2Rh_2(CNR)_4Cl_2(pyphos)_4(5)およびMo_2Ir_4(CNR)_2Cl_2(pyphos)_4(6)が形成することを見いだした。今後さらにさらに長い多核錯体の合成を行う予定です。 非線形光学特性に関しては、前年度までに合成に成功していた4核錯体の3次の超分子分極率を測定し、Pd-Mo一Mo一Pd系でχ文字(3)値(1.2x10^<-9>esu)を得た。さらに今回合成に成功した4核錯体について測定を計画している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K. Mashima: "Unique Complexation of 1,4-Diaza-1,3-butadiene Ligand on Half-mettlesome Fragments of Niobium and Tantalum"Organometallics. 18. 1471-1481 (1999)
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[Publications] K. Mashima: "Novel Synthesis of Lanthanoid Complexes Starting from Metallic Lanthanoid Sorces"J. Chem. Soc., Dalton Trans.. No.22. 3899-3907 (1999)
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[Publications] Y. Hirata: "Energy gap dependence of the S_2 → S_1 internal convention of α,ω-Dipherylpolyenes in solution phase"Chem. Phys. Lett.. 308. 176-180 (1999)
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[Publications] Y. Nagayama: "Polymerization of Acrylonitrile Catalyzed by thiol complexes of Divalent and Trivalent Lanthanoides"Polymer International. 48. 502-504 (1999)
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[Publications] K. Mashima: "Living Polymerization Catalyzed by Transition Metals"IPC,Tokyo(分担). 25 (1999)