1998 Fiscal Year Annual Research Report
兵庫県南部地震の構造物被害における衝撃的破壊の究明
Project/Area Number |
10450205
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野中 泰二郎 京都大学, 防災研究所, 教授 (60027224)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
那谷 晴一郎 大阪市立大学, 工学部, 助手 (20047369)
中山 昭夫 福山大学, 工学部, 教授 (70026235)
上谷 宏二 京都大学, 大学院工学研究科, 教授 (40026349)
坪田 張二 鹿島建設(株), 技術研究所, 専門研究部長
高畠 秀雄 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20064462)
|
Keywords | 衝撃 / 地震 / パルス / 破壊 / 損傷 / 構造物 |
Research Abstract |
1. 兵庫県南部地震によって被害を生じた構造物の中から、これまでの地震被害では見られなかった特異な倒壊・損傷をした構造物を研究テーマのモデルに選定し、その被害原因について、多面的な検討を加え、耐震設計における問題点について提言した。 2. 構造解析に使用する地震波を、その構造物が立地していた地盤状況、更に、兵庫県南部地震の地震波の立地位置でのおおよその特性等を勘案して、地盤の専門家を講師に依頼して、入力地震波について情報交換と討議を実施した。その結果、構造解析に使用する為のより妥当なサイトの地震波を観測地震波から採用した。 3. 地震被害を生じた建築構造物について、その構造用鋼材又は、部材モデルの衝撃載荷実験によって、脆性引張破断等の現象を含む、材料学的及び冶金学的見地より構造耐荷性能を検討した。また、極厚断面や高強度材料の歪速度依存等を検討し、これらの構成関係を構造解析に利用した。 4. 構造物の動的挙動の評価法には、質点モデルによる振動解析が一般的であるが、本研究では、連続体モデルによる波動解析、複合材料としての破壊力学モデル等の種々の解析手法で、構造物を解析した。これらの解析結果の個々の妥当性をチェックし、どの解析手法が当該構造物に生じた崩壊・損傷形式と良く一致するかを分析した。地震波パルスに対する応答挙動、施工不良や、材料的欠損等についても順次検討した。
|