1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10450271
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
平田 好則 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00116089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
裏垣 博 高知大学, 教育学部, 教授 (10107138)
黄地 尚義 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00089880)
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Keywords | マイクロアーク / 絶縁破壊 / グロー放電 / 微細加工 / アーク溶棲 / タングステン電極 / 溶融・蒸発現象 |
Research Abstract |
本研究ではマイクロアーク放電を熱源として微小サイズの溶接を行う上での問題点を明らかにするため、基礎実験を行ってきた。とりわけ実用化にあたって不可欠となる大気圧下でのマイクロアーク放電の現象を実験的に調べてきた。今年度に得られた結果を研究実施計画に従って報告する。 1.マイクロアークの電気的特性と放電現象の時分解観察(昨年度に引続き実施) タングステン電極径と先端形状を電解研磨によって整形し、直径300μmと25μmの電極について、試作した高圧定電流電源を用いて比較した。実験は主にアルゴン気中で行い、ICCDカメラによる外観観察と電圧波形を調べた。その結果、いずれの電極においても現れる放電形態は、電流値・放電時間によって、アーク・グロー遷移、グロー、アークの3つに分類できた。さらに、アーク放電の条件として、直径300μmの電極では0.2A以上の電流値が必要であるが、直径25μmの場合には5mAでも放電時間を5ms以上にするとアークが発生した。 2. マイクロ熱加工現象の解析 電極サイズによらずアーク放電が起こると、母材陽極が溶融し、電流値やギャップ長によって穴があいたり、平坦な溶融スポットが形成されることが分かった。溶融スポットサイズと放電電力に基づいて熱伝導解析を行い、マイクロアークの熱効率を40-80%と推定したが、今後、入熱分布や境界条件を厳密に設定した詳細な検討を要する。
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