1998 Fiscal Year Annual Research Report
シェーグレン症候群におけるEBウイルスによる自己抗原成立機序の解析
Project/Area Number |
10470381
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
斎藤 一郎 徳島大学, 歯学部, 助教授 (60147634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪田 一男 東京歯科大学, 眼科学, 教授 (40163878)
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Keywords | シェーグレン症候群 / EBウイルス / 自己抗原 |
Research Abstract |
シェーグレン症候群(SS)は唾液腺、涙腺の組織破壊を主徴とする臓器特異的自己免疫疾患であり、最近、SS組織特異的自己抗原が120-kDのα-fodrinであることが報告され、自己免疫疾患であるSSの発症、病理に深く関与している考えられている。しかしながら、120-kD α-fodrinが生成される機構については明らかにされていない。一方、従来より本疾患においてEpstein-Barrウイルス(EBV)の著しい活性化が認められることが知られている。今年度はEBV再活性化が120-kDα-fodrin産生を誘導するかについて下記の検討を行った。 原発性SS患者10例の血清についてEBV再活性化のマーカーであるZEBRAに対する抗体の有無を検討した。免疫沈降法により、患者血清10例中8例に抗ZEBRA抗体の存在が認められたが、それに対して健常人の血清では検出できなかった。また、SS患者10例全ての血清はりコンビナントα-fodrin蛋白と反応したが、健常人血清は反応しなかった。 試験管内で再活性化を再現するためにバーキットリンパ腫由来のAkata細胞膜表面IgGを抗IgG抗体を用いて架橋することにより、EBVの活性化を誘導した結果、24時間後にTUNEL法ならびにDNA断片化解析によりアポトーシスの誘導が確認された。アポトーシス誘導の陽性コントロールとしてstaurosporinで処理したAkata細胞を用いた。
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