1998 Fiscal Year Annual Research Report
中途視覚障害者のための自動サービス機器のバリアフリー化に関する研究
Project/Area Number |
10480088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Takasaki City University of Economics |
Principal Investigator |
岸田 孝弥 高崎経済大学, 経済学部, 教授 (00106262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久宗 周二 (財)海上労働科学研究所, 研究員
石井 満 高崎経済大学, 経済学部, 教授 (80042589)
武井 昭 高崎経済大学, 経済学部, 教授 (20045850)
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Keywords | 中途視覚障害者 / 自動サービス機器 / バリアフリー / タッチパネル式 / 自動券売機 / インターフェイス / 参加型人間工学 / グッドプラクティス |
Research Abstract |
近年、自動券売機やATMのような自動サービス機器に、タッチパネル式のインターフェイスが導入されることが多くなった。このタッチパネル式のインターフェイスは、高齢者や中途視覚障害者などにとり、バリアとなっているのが現状である。JR高崎線、山手線、中央線等首都圏の11路線219駅における自動券売機について、タッチパネル式券売機の導入状況、券売機へのアプローチとしての視覚障害者用の点字ブロックの設置状況、券売機等への点字表示などについて調査を行った。2,569台の券売機のうちタッチパネル式は931台(36.2%)、ボタン式は1,287台(50.1%)、有人窓口351ヶ所(13.7%)となっていた。有人窓口は1駅に1.67ヶ所となっており、有人窓口のない駅もあった。タッチパネル式は、現在36.2%と3分の1ほどであるが、今後導入が進むことが予想される。首都圏以外については、仙台、米沢、京都、大阪、北九州、福岡、鹿児島等でも導入実態を観察調査した。今年度の調査のもう1つの特徴は、自動券売機使用時の乗客からの苦情により、各駅ごとに使いやすいように改善をほどこしている良い事例を写真に記録し、分析したことである。自動サービス機器のバリアフリー化といっても、具体的なイメージがすぐにわくものではない。先人の知恵を活用することの大切さを研究アプローチにとりいれたものがグッド・プラクティス即ち良い事例の収集である。この方法は参加型人間工学の手法として、ILOでも積極的に取り入れられている方法である。ある駅ではカラーでイラスト入りのポスターに券売機で購入できる乗車券の駅名を示すなど、購入者に分かりやすい方法が採用されていた。基本的なトラブル情報が収集されたので、中途視覚障害者に対して質問紙調査を実施した。隣のタッチパネルを触ってしまうとか、文字が読みにくい等の使いにくさの状況が把握できた。平成11年度では実験によってそれを実証したい。
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Research Products
(1 results)