1999 Fiscal Year Annual Research Report
強収束短ミリ波入射による磁気軸上電子サイクロトロン電流駆動
Project/Area Number |
10480101
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
前川 孝 京都大学, 大学院・エネルギー科学研究科, 教授 (20127137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅川 誠 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30280704)
曄道 恭 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50025384)
田中 仁 京都大学, 大学院・エネルギー科学研究科, 助教授 (90183863)
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Keywords | ECCD / ECH / 電子サイクロトロン電流駆動 / 鋸歯状振動 |
Research Abstract |
実験はWT-3トカマクおよび89GHzECHシステムを用いておこなった。主な結果は以下のとおりである。 (1)昨年度のミリ波入射システムの改良により、入射角度に応じて、望ましい楕円偏波を得ることができるようになった。これによりECCD実験を行う際用いる斜め入射の場合、プラズマ中心部での吸収電力を従来の直線偏波入射の場合にくらべて、最大約50%程度、増加できることが期待できる。これを実験的に確かめたところ、50%にのぼる様な改善は得られなかったが、20〜30%の改善が得られ、楕円偏波入射の効果が確認できた。50%の改善が得られなかった原因は、ミリ波のサイクロトロン単一通過吸収が完全でないことによるものと推測される。 (2)鋸歯状振動の抑制に関して、磁気軸上ECCDによる方法と、q=1面近傍の電子サイクロトロン加熱(ECH)による方法を実験的に比較したが、どちらがより効果的であるかについての結論は現状では得られていない。 (3)磁気軸上の逆方向ECCDと弱い順方向ECCDを比較した場合、プラズマ中心部からの軸X線発光強度は、逆方向ECCDの場合のほうが強い。またq=1面のECHによる鋸歯状振動抑制プラズマと磁気軸上逆方向ECCDによる鋸歯状振動抑制プラズマを比較した場合、磁気軸のシャフラーノフシフトは逆方向ECCDのほうが大きい。これらの結果は磁気軸上逆方向ECCDの場合が、プラズマ中心部の閉じこめが最も良いことを示している。
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