1998 Fiscal Year Annual Research Report
魚の皮膚に位置情報を作り出すメカニズムの分子的実体の解析
Project/Area Number |
10480210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
近藤 滋 徳島大学, 総合科学部, 教授 (10252503)
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Keywords | パターンフォーメーション / ゼブラフィッシュ / チューリングパターン / 模様 |
Research Abstract |
結果 ゼブラフィッシュにおいてもタテジマキンチャクダイで観察されたものと同様な、成長に伴う模様の変化を観察しており、模様が反応拡散波のような動的なメカニズムで形成されていることは間違いない。問題はクローニングのターゲットとして今のところ最有力なのはleo遺伝子であるが、これが実際に反応拡散波形成の中核に位置する分子をコードしていることを以下のようにして確認した。 leo locusの対立遺伝子 wild,t1,tw28,tq270は、ホモの個体を作ると4通りの模様ができるが、それらはいずれも反応拡散方程式の1つのパラメーターを連続的に変化させることにより、作り出すことができる。2つのホモの個体のパラメーターの中間の値をとったときに計算される模様と、実際のへテロの個体の模様が一致すれば、この遺伝子が「反応拡散波に影響している」という極めて強い証拠になるが、今までのところ、かなり予測と近い結果を得ている。 また、別の突然変異で、ストライプの幅が変化するもの(td15,td271d)との二重変異個体についても、ほぼ計算予測と近い結果を得ている。 結論 leo遺伝子は反応拡散波を作る因子に直接関与する遺伝子(おそらくアクチベーターの合成をコントロール)で有ることはほぼ間違いと思われる。 この結果は98年分子生物学会のワークショップにて発表済みであり、現在論文を準備中です。
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[Publications] 季丞基・近藤滋他: "Fregent.but biased class switch recombination in the Su flanking region" Current Biology.8. 227-230 (1998)
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[Publications] 菅井学・近藤滋他: "Isolation of diflerentially expressed genes upon immunogloblin-class switching by subtracted hybridization method using uracil DNA glycosylase." Nucleic Asids Research. 26・4. 911-918 (1998)