1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10554049
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
都筑 幹夫 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (70155430)
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Keywords | 微細藻類 / 二酸化炭素 / 地球環境 / クロレラ |
Research Abstract |
微細藻類の中にはフィルター上で光合成を行なえるものがあることから、それを自動的に行なわせるための装置を作製した。ベルトコンベアー式で、ベルトの上に微細藻類をのせ光合成を行なわせるものである。まず、ベルト上に効率よく微細藻類をのせるために、糸状性ラン藻を用いてその有効性を検討しはじめた。一方、既存のろ紙上での二酸化炭素固定装置を用い、クロレラの水分含有量と光合成活性との関係を調べ、予想以上に水分の低下に対して抵抗性を示すことが明らかとなった。クロレラ以外の藻類でろ紙上に置いた場合の光合成活性を調べたところ、ハプト藻Pleurochrysishaptonemoferaのうち円石を細胞表面に付けていない細胞や共生藻のSymbiodinium sp.では液体中に比べてろ紙上での光合成活性は非常に低かった。円石を保有するP.haptonemofera細胞は少し高い活性を示した。それに対し、Chlamydomonas reihardtiiやPorphyridium purpureum、 Spirulina platensis、Synechocystis sp.はろ紙上でも高い光合成活性を示した。大型緑藻のアナアオサもろ紙上でかなり高い光合成活性が認められたが、この用いた測定装置は気相中の二酸化炭素濃度を測定する装置であるため、アナアオサを海水中に浸すと見かけ上光合成活性は低下した。 さらに、クロレラを用い、液体培養中の硝酸態窒素含量とデンプン蓄積量との関係を求めた。その結果、窒素含量を抑えることでデンプン生産量が増すことが判明した。現在、ろ紙上でのデンプン生産量を調べている。
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