2000 Fiscal Year Annual Research Report
イオン衝撃を用いた高繰り返し二次電子銃の開発とその応用
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10555088
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
堀田 栄喜 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (70114890)
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Keywords | ワイヤ・イオン・プラズマ源 / イオン衝撃 / 二次電子 / 電子ビーム / 気体処理 |
Research Abstract |
環境保全の面から,火力発電所の排ガスなどをコロナ放電を用いた非平衡プラズマにより分解することが研究されている。また,高エネルギー(数100keV)のパルス電子ビーム照射による分解では,分解効率が格段に向上することが実験により確認されている。さらに,連続運転の熱陰極電子銃による数mAの電子ビームを用いたガス分解装置の研究も行われており,プラズマ分解法に比べて高い分解効率を得ている。しかしながら,電子ビームの生成効率が必ずしも高くないこと,また電子ビーム装置が大型になることなどの理由により,電子ビーム利用によるガス分解法が一般に用いられるまでには至っていない。 これに対し,本研究は,原理的には任意幅の帯状電子ビームを生成できる,ワイヤ・イオン・プラズマ源を用いた横出し型二次電子銃を開発し,大量のガス処理に応用しようとするもので,本方式は,高繰り返し運転が可能で,ビーム電流も大きく,上述の電子ビームによる2方式の中間形態を持っている。 気体処理室に入射される電子ビームの軌道をシミュレーションにより求め,その結果から電子銃用陰極をイオン源に対して62度になるように設置した。また,差動排気用ポンプの能力とのかね合いから,イオン引き出し窓の形状を幅300mm,厚さ2mmにした。電子銃の陰極電圧として80kV程度まで印加し,生成された電子ビームの分布,厚さ20μmのアルミニウム薄膜のビーム透過率等を測定した。測定されたビーム電流密度分布は一様で,ビーム軌道もほぼシミュレーションによる計算どおりのものが得られた。さらに,気体処理室へ大気圧のガスを導入した際に,アルミニウム薄膜が破れると排気系に与えるダメージが大きいので,保護装置として,圧力の急速な上昇を感知して閉動作するバタフライバルプを設置した。 電子ビームを最大定格の加速電圧である120kVまで上げることを目的に平滑直流電源の設計を行い,現在製作中である。 今後,電子ビームの加速電圧を120kVまで上げ,気体処理室に大気圧の窒素酸化物ガスを導入し,電子ビームによる気体処理実験を行う予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 秋山雅光,南和樹,沖野晃俊,渡辺正人,堀田栄喜: "双極性パルス放電によるNOx処理特性"平成12年電気学会全国大会講演論文集. 1. 189-189 (2000)
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[Publications] 石川雅規,プリヤ・ラズ・チャリセ,渡辺正人,沖野晃俊,堀田栄喜: "横出し型イオン衝撃二次電子銃の研究"平成12年電気学会全国大会講演論文集. 1. 343-343 (2000)
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[Publications] M.Akiyama,K.Minami,M.Watanabe,A.Okino,K-C.Ko and E.Hotta: "De-NOx by Bidirectional Pulse Corona Discharge"IEEE International Conference on Plasma Science. 107-107 (2000)
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[Publications] P.R.Chalise,M.Ishikawa,M.Watanabe,A.Okino,K-C.Ko and E.Hotta: "Side-Extraction-Type Secondary-Emission Electron Gun Using Wire Ion Plasma Source"13th International Conference on High-Power Particle Beams. 141-141 (2000)
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[Publications] P.R.Chalise,M.Ishikawa,M.Watanabe,A.Okino,K-C.Ko and E.Hotta: "Side-Extraction-Type Secondary-Emission Electron Gun Using Wire Ion Plasma Source"Japanese Journal of Applied Physics. 40・Pt.1 2B. 179-182 (2001)