2000 Fiscal Year Annual Research Report
3次元模型実験および数値解析に基づく超大断面トンネル支保・覆工の設計規範の確立
Project/Area Number |
10555167
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
足立 紀尚 京都大学, 工学研究科, 教授 (20026173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 亮 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30177927)
建山 和由 京都大学, 工学研究科, 助教授 (10179731)
田村 武 京都大学, 工学研究科, 教授 (30026330)
岸田 潔 京都大学, 工学研究科, 助手 (20243066)
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Keywords | トンネル覆工 / 重力場模型実験 / 遠心場模型実験 / 剛棒ばねモデル / 3次元弾塑性有限要素法 / 大断面トンネル / 設計法・施工法 / 降下床実験 |
Research Abstract |
1.遠心場および重力場におけるトンネル覆工模型を用いた降下床実験 トンネル掘削を想定し,トンネル断面形状と土被りをパラメーターとした模型実験を重力場と遠心場で実施した.実験結果より,トンネルの力学挙動と断面形状の関係について検討を行った. 2.3次元降下床実験による大断面トンネルの土圧分布の解明 3次元降下床実験装置(平成10年度作成)を用い,大断面トンネルの3次元的な土圧分布の解明を行った.本坑降下床に相当する降下床を下降させることにより,トンネル掘削に伴うトンネルに作用する土圧および周辺土圧の分布特性を3次元的に捉えた.さらに,分岐トンネルを設け,交差部角度の違いが本坑トンネルおよび周辺地盤に与える影響について検討を行った. 3.大断面トンネル土圧分市の数値解析による検討 従来用いられているトンネル土圧理論を実験結果に適用することにより,土圧理論の妥当性および問題点の検討を行った.また,剛棒ばねモデルを適用することで,覆工軸力および曲げモーメントを計算し,覆工模型実験の結果と比較し,両者に定量的な一致を見た.3次元降下床模型実験に関しては,ひずみ軟化を考慮できる3次元弾塑性有限要素法を開発し,実験結果の解析を試みた.ただし,本手法では解析が実験結果を定量的に評価できるまでには至っていない. 4.大断面トンネル設計規範の確立 3年間で実施した模型実験結果や数値解析の結果から,大断面トンネルに作用する土圧分布等の解明を行い,設計・施工問題への対応を試みた.実験結果と解析結果の比較により,解析手法の妥当性を評価した.今後は,本研究で開発した解析手法をさらに発展させて,複雑な境界条件でも実挙動を定量的に評価できる解析手法に改良する必要がある.
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[Publications] 足立紀尚,木村亮,岸田潔,伊藤浩志: "掘削過程を考慮した3次元降下床実験による土圧分布特性の検討"第35会地盤工学研究発表会発表講演集. 2093-2094 (2000)