1999 Fiscal Year Annual Research Report
バイオミメティック構造を有するハイドロキシアパタイト/Ti系人工歯根の粉末加工
Project/Area Number |
10555239
|
Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
渡辺 龍三 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20005341)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 葉子 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20271877)
李 敬鋒 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50241542)
川崎 亮 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50177664)
亘理 文夫 北海道大学, 歯学部, 教授 (70158682)
|
Keywords | 生体材料 / 傾斜機能材料 / スラリー技術 / レオロジー / インプラント材料 / 焼結 / マイクロメカニックス / 赤外分光分析 |
Research Abstract |
本研究の主目的は、生体細胞親和性に優れた強度、靭性を有し、長期的に生体に適合する歯科インプラント材料を開発することである。そのため次のような(a)〜(f)の材料用件を設定し、その実現のためのプロセス条件、組織制御条件および材料設定指針を明らかにすることを目的とした。(a)生体親和性を有すること、(b)無毒性など人体に対する総合的適合性があること、(c)咀嚼に十分耐えられる強度および靭性を有すること、(d)歯槽骨への荷重の伝達を十分に和らげる応力緩和機能を有すること、(e)製造プロセスが十分な形状付与の自由度を有すること、(f)長時問にわたる機能発現安定性があること、である。本年度の主な研究成果は以下の通りである。 (1)前年度の研究で得られる複合組織と材料物性の関係を、マイクロメカニックス理論に基づいて解析し、強度および靭性向上のための組織制御条件を明らかにした。 (2)赤外分光分析法により、焼結過程におけるハイドロキシアパタイト粉体成形体の結晶性および化学結合などの変化を明らかにした。さらに、ハイドロキシアパタイトと部分安定化ジルコニア複合粉体における化学反応過程とそのメカニズムを解明した。その結果に基づいて、生体親和性と強度・耐久性を両立させるインプラント傾斜機能材料を作製する粉体スラリープロセスを検証した。 (3)傾斜機能インプラント部材の強度および靭性、応力緩和機能および生体適合性について総合的な評価を行い、傾斜機能組織を有するハイドロキシアパタイト/ジルコニア試験片を作製して、動物体内での生体適合実験を実施し、ハイドロキシアパタイトの良好な生体親和性とバイオミメティック構造の必要性を確認できた。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Jing-Feng Li: "Hertzian Contact Fatigue Test of Y-PSZ and Y-PSZ/A1203 Ceramics in Hot Water"J. Ceram. Soc. Japan. 107. 913-917 (1999)
-
[Publications] 渡辺龍三: "粉末治金分野における技術開発の動向"機械の研究. 51. 160-163 (1999)