2000 Fiscal Year Annual Research Report
解媒反応をともなう吸収を利用した大気汚染物質の可逆的除去材料の開発
Project/Area Number |
10555280
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
江口 浩一 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00168775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 隆司 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助手 (40325486)
羽場 方紀 株式会社明電舎, 基盤技術研究所, 部長
竹口 竜弥 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30227011)
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Keywords | 窒素酸化物 / 吸収除去 / 酸化ジルコニウム / 酸化触媒 / 硝酸イオン / NOx |
Research Abstract |
排ガス中のNOx,HClなどは大気汚染物質としてその除去法の開発が急がれているが、希薄な状態で排ガス中に存在するので触媒反応による無害化は共存ガスによる触媒被毒などが進行するため困難を極める。本研究はこれらの汚染物質を固体材料中に吸収、蓄積した後、可逆的に放出することが出来る吸収材料の開発を目指している。昨年度に引き続いてZrO_2をベースとした吸収剤について焼成温度と調製法の効果について検討した。Pt-ZrO_2-Al_2O_3系NOx吸収剤では高いNOx吸収能を示すが、塩化白金酸をPt源として用いた場合、高温焼成が必要である。これは低温焼成では原料の塩素が吸収剤に残存するためと判明した。また、塩素を含まない原料ではPtの高分散化によって吸収能が向上することを見出した。調製法としてはZrO_2-Al_2O_3系酸化物を共沈法によって調製し、これにPt(NO_2)_2(NH_3)_2を用いて含浸するのが最適であった。ZrO_2-Al_2O_3酸化物ではNOは吸収しないが、あらかじめNO_2に酸化しておくと吸収反応が進行する。ただし吸収能、還元剤による脱離反応いずれにおいても高速の反応を達成するためには触媒の存在が重要であることがわかった。NOの吸収の場合比較的多量のPtが必要であるが、NO_2吸収の場合はより低活性なCoやMnを極微量担持しておくだけで吸収反応、脱離反応ともに進行することがあきらかになった。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] S.Kikuyama,I.Matsukuma,R.Kikuchi,K.Sasaki,K.Eguchi: "Effect of preparation methods on NOx removal ability by sorption in Pt-ZrO_2-Al_2O_3"Applied Catalysis. (発表予定). (2001)