1999 Fiscal Year Annual Research Report
微粒子または薄膜ダイヤモンドを担体に利用した新規脱水素触媒の開発
Project/Area Number |
10555283
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
鈴木 俊光 関西大学, 工学部, 教授 (70026045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野洲 栄治 (株)クボタ基盤技術研究所オプトメカトロニックス研究室, 研究員
池永 直樹 関西大学, 工学部, 講師 (20232209)
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Keywords | 酸化ダイヤモンド / ダイヤモンド / 酸化クロム / エタン / 脱水素 |
Research Abstract |
微粒子ダイヤモンドを400℃から500℃の温度領域で酸素と反応させると、ダイヤモンドの最表面のみが酸化され、酸化物が形成されるが燃焼には至らない。このものを種々の金属酸化物の担体として用いる触媒反応を検討した。エタンの脱水素反応を行ったところ、酸化ダイヤモンド担持酸化クロム触媒が二酸化炭素存在下で高い触媒活性およびエチレン選択性を示した。この触媒は先に本研究者等が見いだした、酸化ガリウム一酸化チタン触媒よりも同反応条件で選択性がよくエチレンの収率が向上した。酸化クロム以外の金属酸化物も五酸化バナジウムや酸化モリブデンが活性を示したが、酸化チタンに担持したとき最高の活性を示した、酸化ガリウムの活性は低かった。二酸化炭素はこの反応で、脱水素によって生成する水素を還元し、水として系外に除き、平衡を生成系に有利にすると共に、触媒上に副反応によって生じる炭素質を酸化して一酸化炭素として除去することで触媒活性を持続させることに効果を示している。酸化ダイヤモンドに担持した金属酸化物を用いて、種々の飽和炭化水素を基質として新しい触媒の開発を行い、次に反応にダイヤモンド担持触媒が有効なことを見いだした。 (1)メタンの二酸化炭素雰囲気下での2量化によるエタン・エチレンの合成。 (2)メタンの二酸化炭素改質による合成ガスの生成。 (3)メタンの部分酸化による合成ガスの生成反応。
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[Publications] 鈴木俊光、中川清晴、梶田千晶: "ダイヤモンドを担体とする炭化水素の脱水素触媒ならびにその触媒を用いたアルケンの製造方法"特許出願中 特願2000-9436.
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[Publications] K. Nakagawa, T. Suzuki: "Promoting Effect of Carbon Dioxide and aromatization of ethane over gallium-loaded catalysts"Catalysis Letters. 64(2). 215-221 (2000)