1998 Fiscal Year Annual Research Report
微小抵抗血管潅流システムによる筋原性応答と内皮由来因子とのインタラクションの解明
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10555292
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kawasaki College of Allied Health Professions |
Principal Investigator |
望月 精一 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 助教授 (60259596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 健志 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 助教授 (30249560)
後藤 真己 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 教授 (50148699)
小笠原 康夫 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (10152365)
梶谷 文彦 川崎医科大学, 医学部, 教授 (70029114)
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Keywords | 一酸化窒素(NO) / イヌ大腿動脈 / ラット腸間膜小動脈 / 潅流量 / ニトログリセリン / 微小電極 / 蛍光計測 |
Research Abstract |
本年度は、摘出血管モデルを2例を用いて、血管壁中での一酸化窒素(NO)ラジカル計測手法の確立を行い、さらに生理的な側面からいつくかの解析を行い報告した。 (1) 摘出イヌ大腿動脈血管壁中膜平滑筋層における潅流量(shcar stress)変化による血管内皮由来NOの生成の変化を微小NO電極(直径:100μm)で計測した。その結果、潅流量と生成NO量との間に良好な直線関係を認め、ステップ状の流量増加に対するNO生成増加の時定数が約24秒であることを明らかにした。(Med.Biol.Eng.Comp.印刷中) (2) 摘出イヌ大腿動脈血管における潅流量依存性の内皮由来NOの生成能が、外因性NO(SNAP)の投与によりnegative feedbackされることとNO合成酵素のcofactorの一つであるBH4の同時投与によりこの外因性NOによるnegative feedbackの程度が減弱されることを明らかとした。(Jpn.Circ.J.1999) (3)摘出ラット腸間膜小動脈モデル(外径:約300μm)を対象としてニトログリセリン(NTG)投与による血管壁中におけるNOの生成の可視化を試みた。NOに選択的に反応する蛍光指示薬(DAF-2DA)を同時に投与すると血管壁がほぼ均一に蛍光を発した(蛍光ピーク波長:約515nm)。さらにNTG由来のNO生成メカニズムに血管壁中のチオール基を有する分子が関与していることとNTG由来のNO生成が1〜2分で生ずることを明らかにした。(Jpn.J.Pathophysiol.1998)
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Mochizuki S et al.: "Flow dependence and time constant of the change in nitric oxide concentration measured in the vascular media" Medical & Biological Engineering & Computing. (印刷中).
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[Publications] 望月精一他: "血管壁におけるニトログリセリン由来NO生成の直接計測と可視化" Japanese Journal of Pathophysiology. 7・2. 33 (1998)
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[Publications] 望月精一他: "外因性NOによるFlow依存性の血管内皮由来NO生成へのNegative Feedback" Japanese Circulation Journal. 63・Suppl.1. 503 (1999)