2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10556055
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
門田 充司 岡山大学, 農学部, 助教授 (80239714)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 広志 愛知県経済農業協同組合連合会, 営農支援センター, 考査役(研究職)
和田 憲治 松下電器産業(株), ロボットFAシステム部, 副参事(研究職)
難波 和彦 岡山大学, 農学部, 助手 (90263623)
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Keywords | キク / 挿し穂 / ロボット / 画像処理 / 分離作業 / 供給作業 |
Research Abstract |
これまでの研究においては,穂の不要な下葉を除去する2種類の整形装置,トレイに10本の穂を同時に植え付ける装置,穂の主茎端点を検出する視覚センサの認識アルゴリズムの開発を行い,それぞれ良好な結果を得てきた。 本年度は,束になった穂を分離した後に,上述のシステムに穂を一本ずつ供給する分離・供給システムの開発を行った。本システムは主に,5自由度マニピュレータ,水槽,モノクロTVカメラで構成されている。穂の分離に関しては,水槽の波を利用した分離方法を採用した。まず,穂の束を水槽に投入し,ソレノイドアクチュエータによって水槽全体に振動を発生させ,波を起こす。これにより,水面に浮いている穂の束は7秒程度で分離される。本システムでは,水面に浮遊する穂をマニピュレータで直接把持する方法(実験1)および水槽中に沈めておいた金属網板を持ち上げ,網板上の穂を把持する方法(実験2)の2種類を検討した。まず実験1では,水槽を振動させた後にTVカメラで画像入力を行い,個々の穂の形状や方向,大きさなどを認識し,最も孤立している穂から順にマニピュレータのフィンガで把持して搬送する。孤立した穂が検出されなくなると,再びソレノイドを作動させる。投入する穂の数を変化させて実験を行った結果,画像入力を行ってからフィンガで把持するまでの間に水面を移動して位置がずれたり,複数本の穂を同時に把持した場合があったが,いずれの穂数においても90%を越える成功率が得られた。実験2においては,成功率は穂数に依存し,20本以内の歩数であれば実験1よりも良好な結果が得られたが,それを越える穂数の場合には穂が重なり合う場合が多く,複数の穂を同時に把持したため成功率は低下した。両実験の結果より,成功率の面では実験1の方法が有効であるが,水槽中の歩数に応じて2つの方法を使い分けることも妥当な選択と考えられた。
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