1999 Fiscal Year Annual Research Report
新規カルシウム・リン代謝調節ホルモン(フォスファトニン)の測定法の開発
Project/Area Number |
10557096
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
武田 英二 徳島大学, 医学部, 教授 (00144973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 浩範 徳島大学, 医学部, 助手 (60314861)
森田 恭子 徳島大学, 医学部, 助手 (40244777)
宮本 賢一 徳島大学, 医学部, 教授 (70174208)
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Keywords | フォスファトニン / Na依存性リン輸送担体 / スタニオカルシン2 / 遺伝性低リン血症 / 腫瘍性低リン血性骨軟化症 |
Research Abstract |
腎尿細管のリン再吸収を行うナトリウム依存性リン(Na/Pi)輸送担体のリン輸送活性を抑制し、活性型ビタミンD(1,25(OH)2D3)合成を阻害する新しいリン代謝調節液性因子(フォスファトニン)の存在が示唆されている。ヒトII型NaPi-3遺伝子のプロモーター下にルシフェラーゼ遺伝子を発現する腎近位尿細管細胞OK-B2400を樹立して、遺伝性低リン血症患者血清中にフォスファトニンを検出するとともにリン輸送活性を抑制するスタニオカルシン2(STC2)遺伝子をクローニングした。 1)フォスファトニンの同定:マウスII型NaPi-7遺伝子プロモーターをクローニングし、フォスファトニンを高感度に検出するシステムを確立した。これを用いてフォスファトニンを発現している培養リンパ球株を大量培養して精製を行っている。しかし、微量であることと精製の過程で失活することから精製は困難を極めている。 2)STC2の機能解析:STC2遺伝子を発現させたCHO細胞のメディウムはNPT2遺伝子のプロモーター活性およびOK細胞のリン輸送活性を抑制した。大腸菌にSTC2遺伝子を組み込んでGSTとの融合STC2蛋白として大量発現し、アフィニティーカラムを用いて溶出し、酵素処理により単一のSTC2を得た。STC2はNPT2遺伝子のプロモーター活性およびOK細胞のリン輸送活性を抑制した。さらに、STC2の発現はHypマウスおよび腫瘍性低リン血症腫瘍組織では低下していることが明らかになった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kenichi Ishibashi: "Molecular cloning of a second human stanniocalcin homologue(STC2)."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 250. 252-258 (1998)
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[Publications] Eiji Takeda: "Sodium-dependent phosphate co-transporters."Int.J.Biochem.Cell Biol.. 31. 377-381 (1999)
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[Publications] Kanako Katai: "Nicotinamide inhibits sodium-dependent phosphate cotransport activity in rat small intestine."Nephrol.Dial.Transplant.. 14. 1195-1201 (1999)
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[Publications] Shinsuke Kido: "Identification of regulatory sequences and binding proteins in the type II so dium/phosphate cotransporter NPT2 gene responsive to dietary phosphate."J.Biol.Chem.. 274. 28256-28263 (1999)
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[Publications] Kyoko Morita: "Molecular cloning and functional an alysis of a second human stanniocalcin homologue(STC2)"J Bone Miner Res. 14. S210 (1999)
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[Publications] 森田恭子: "生後ラット腎におけるNa依存性リン輸送担体の発現と新たなリン調節機構"発達腎研究会誌. 7. 37-41 (1999)