2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10557205
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小笠原 國郎 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (60004602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 道康 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教務職員 (80089789)
谷口 孝彦 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (90271915)
菅原 勉 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (50006350)
吉田 尚之 チッソコーポレーション, 主任研究員
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Keywords | キラル合成素子 / キラルシクロペンタジエノン / キラルシクロヘキサジエノン / エナンチオ制御合成 / ジアステレオ制御合成 / 天然物合成 / 不斉水素転移反応 / 酵素的分割反応 |
Research Abstract |
シクロペンタジエノンならびにシクロヘキサジエノンのそれぞれのキラル等価体として機能するシクロペンテンバックグラウンドを持つすでに確立している2種のキラル合成素子の活用とシクロペンタジエノン型キラル合成素子として新たなキラル合成素子の開発と活用を検討した. まずシクロペンタジエノイド素子に関しては従来の酵素法に加えキラルアミンールテニウム触媒存在下の不斉水素転移反応を適用する新たな分割手法を確立し,本手法の有用性を昆虫フェロモンfrontalin,海洋性抗生物質malyngolide,海洋産細胞毒tanikolide,神経伝達物質kainicacidのエナンチオ選択的合成によって実証した. さらに新たなシクロペンタジエノイド素子としてcis-1-クミルオキシ-4-ヒドロキシー2-シクロペンテンを選び,酵素的手法による光学的純品の獲得に成功し,それぞれ両対掌体として機能させる手法を確立し,さらにこれをシクロペンタジエノンとして機能させる手法をセスキテルペンcuparenone,ステロイドホルモンestrone,プロスタグランジン鍵中間体,インドールアルカロイドphysostigmineおよびphysovenine,ノルベンゾモルファンアルカロイドaphamorphineの合成によって確立した. 一方,シクロヘキサジエノン素子に関してはシキミ酸のジアステレオ集約合成,8種のアルドヘキソースの集約的合成によってその活用限界を拡大させた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Regina Mikie Kaanada 他2名: "Asymmetric hydrogen transfer protocol for a synthesis of (+)-frontalin and (-)-malyngolide"Tetrahedron Lett.. 41. 3631-3635 (2000)
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[Publications] Keigo Tanaka 他4名: "A Concise Route to (+)-Estron"Org.Lett.. 2. 1915-1917 (2000)
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[Publications] Regina Mikie Kaanada 他2名: "The First Synthesis of (+)-Tanikolide, a Toxic and Antifungal Lactone from the Marine Cyanobactetrium Lyngbya majuscula"Synlett. 1019-1021 (2000)
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[Publications] Adel S,ElAzab 他2名: "An Expedient Route to the Calabar Bean Alkaloids (-)-Physovenine and (-)-Physostigmin"Org.Lett.. 2. 2757-2759 (2000)
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[Publications] Hirosi Nakagawa 他2名: "A Concise Route to (-)-Kainic acid"Org.Lett.. 2. 3181-3183 (2000)
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[Publications] Hiroshi Nagata 他2名: "Diasterodivergent Synthesisof the C9-Cyclopentanone Chiral building Block"Synthesis. 521-524 (2000)