1999 Fiscal Year Annual Research Report
実世界組み合わせ問題に対する実行可能近似解の高速探求
Project/Area Number |
10558044
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩間 一雄 京都大学, 大学院・情報学研究科, 教授 (50131272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻野 博幸 京都大学, 大学院・情報学研究科, 助手 (40144323)
安岡 孝一 京都大学, 大型計算機センター, 助教授 (20230211)
岡部 寿男 京都大学, 大学院・情報学研究科, 助教授 (20204018)
宮崎 修一 京都大学, 大学院・情報学研究科, 助手 (00303884)
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Keywords | 実世界問題 / 最適化問題 / 充足可能性問題 / MAX SAT / 局所探索法 / ベクトル計算機 / PVM / 並列計算 |
Research Abstract |
実世界の組合せ最適化問題に対する高速解法を構築するのが本研究の目的である.本研究でのアプローチは,元の問題を論理式の充足可能性問題(SAT)に変換し,SATの解を得ることにより元の問題の解を得ることである.本研究では,SATの解を得る際に,近年開発された高速アルゴリズムである局所探索法を使用する.本年度は局所探索法の高速化に重点を置いて研究を行なった. 局所探索法は,初期解をランダムに選び,近傍を調べながらより良い解へと移動していくという探索を行なうアルゴリズムである.従って複数の探索を同時に行なうことが可能である.本研究では,ベクトル化およびPVMという2つの並列化手法を用いて局所探索法の高速化を行なった.通常,並列計算では通信量の多さが大きな障害になるが,本研究で提案する並列化にはほとんど通信が必要ないため理想的な台数効果が期待できる.ベクトル化により5倍,PVMを用いることにより40倍,計200倍の高速化を得ることができた. 並列化された局所探索法を用いて,ベンチマーク例題に対する実験を行なった.アメリカの研究組織であるDIMACSは,1992年にSATアルゴリズムの性能評価のためのベンチマーク例題を提供している.これらの例題に対して,我々の並列局所探索アルゴリズムを走らせたところ,既存のSATプログラムよりもかなり高速に解を得ることができた.また,これまでどのプログラムによっても解かれていなかった例題を2つ解くことができた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Amano M.: "Undecidability on Quantum Finite Automata"Proc. STOC'99. 368-375 (1999)
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[Publications] Iwama K.: "Stable Marriage with Incomplete Lists and Ties"Proc. ICALP'99. 443-452 (1999)
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[Publications] Iwama K.: "Multipacket routing on 2-D meshes and its applications to fault-tolerant routing"Proc. ESA'99. 53-64 (1999)
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[Publications] Iwama K.: "Using Generalized Forecasts for Online Currency Conversion"Proc. COCOON'99. 409-421 (1999)
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[Publications] Iwama K.: "Tree-Like Resolution Is Superpolynomially Slower Than DAG-Like Resolution for the Pigeonhole Principle"Proc. ISAAC'99. 133-142 (1999)
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[Publications] Asahiro Y.: "Greedily Finding a Dense Subgraph"J. Algorithms. 34. 203-221 (2000)