1998 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータ支援によるマキュヴェリのデータベース化
Project/Area Number |
10610038
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Research Institution | Daido Institute of Technology |
Principal Investigator |
服部 文彦 大同工業大学, 工学部, 助教授 (20198766)
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Keywords | マキュヴェッリ / アルテ(arte) / ヴィルテウ(virtu) / フォルトウナ(fortuna) / 戦争の技術 |
Research Abstract |
本年度は,マキャヴェリのデータベース化にあたり,Dell'arte della querra(『戦争の技術(戦術論)』)を対象とした。おもな結果・知見は以下のとおり。1,国立国会図書館にて,わが国における『戦争の技術(戦術論)』の翻訳文献調査を行う。浜田幸策訳『戦術論』(原書房)は全訳として昭和45年(1970)2月に発行される。さらに,大正7年大類伸編『興亡史論第11,12巻 史論叢録上・下』(同刊行会編)のいずれかに廣田直三郎訳『兵法論』を探し求めたが,訳文は見当たらず。2,『戦争の技術(戦術論)』の新訳の作業は,全7巻のうち序と第1,6,7巻が完了済み。全訳文は『マキャヴェッリ全集1』(訳者代表池田廉,筑摩書房,1998)に収録され,すでに刊行されている。3,訳文のデジタル化の作業は浜田訳と服部・澤井訳の二種類として考えていたが,データベース基本設計の確定ならびに著作権の問題処理後に先送りしたため,服部・澤井訳のみ本年3月末に終了する予定である。4,マキャヴェリの<arte>の考察の前提となる<virtu>,<fortuna>を含む文章句の抽出は,テクストに対しては一覧作成済みであるが,二種類の訳文は未処理である。ちなみに,arte/iの使用例は59箇所,virtu^*は67箇所,fortunaは17箇所。とくにarte/iは第一巻に41箇所と集中しており,これまでの「術」ないしは「技術」という意味よりも,「職能」という解釈の可能性に向けてその論証を試みようとする段階である。5,テクストのコンコーダンスはLIZ2.0のデータベースソフトにより作成可能なことを確認済み。さらに市販のテキストを利用することに関連して,今回の訳文比較データーベースをCD-ROM化の上将来の研究利用に供する計画も有しているため,著作権(版権)に抵触しないまとめ方の工夫も合わせて検討中である。
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Research Products
(1 results)