1998 Fiscal Year Annual Research Report
自由学芸・芸道・六芸に関する東西の伝統的意識の比較芸術学的研究
Project/Area Number |
10610049
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
齋藤 稔 広島市立大学, 国際学部, 教授 (50074307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安西 信一 広島大学, 総合科学部, 助教授 (50232088)
長田 年弘 広島大学, 総合科学部, 助教授 (10294472)
青木 孝夫 広島大学, 総合科学部, 助教授 (40192455)
原 正幸 広島大学, 総合科学部, 教授 (10092305)
金田 晋 広島大学, 総合科学部, 教授 (50034591)
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Keywords | 自由学芸 / 芸道 / 六芸 / 技芸 / 文人画 / 美的教養 / 書画同体 / 真・善・美 |
Research Abstract |
本研究は東西の伝統的学芸の価値概念、西洋の自由学芸、日本の芸道、中国の六芸を対象にして広島市立大学を中心に他大学の専門家の協力をえて推進している共同研究である。平成10年度において、個別の分担課題は各担当者が鋭意追究しておりその成果の一端は同年度中に行った研究例会において発表され、またその成果は著書と論文で刊行されている。下記のように発表者と発表テーマを掲げて示したい(発表順に)。 平成10年8月7日 斎藤 稔 「自由学芸(アルテス・リベラーレス)について」 平成10年8月7日 安西信一 「不協和な協和-ポープの庭園論における両義性の美学」 平成10年11月12日 長田年弘 「古代ギリシア芸術における寓意像の成立」 平成10年11月12日 欒 竹民 「芸道の語史的研究について」 平成10年12月14日 原 正幸 「中国古代の易経における<変化>の概念」 平成11年1月19日 安西信一 「復楽園としてのイギリス -ハートリブ・サークルにおける活動・改良・拡大主義(1640-60」 平成11年1月19日 青木孝夫 「芸道について」 平成11年3月11日 斎藤 稔 「都市景観の形成と文化的エコロジー」(関連発表) 以上の研究発表によってそれぞれのテーマに関する本質的諸問題から歴史的諸課題に至るまでの原理的特性、それぞれの作用と意義を考察することができた。平成11年度は未発表の分担課題の研究発表を行い、質疑応答によって問題を深めることにする。そしてこの研究課題の価値意識が人間生活の根源的な理性的表明であることを理解して、平和と調和を希求する現代の人間社会にいかに適応することができるかを問うことにしたい。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 齋藤稔: "イデアとミーメーシスの芸術表現-古代ローマ美術への適応-" 広島市立大学国際学部ワーキングペーパー. 文化1号. 1-34 (1998)
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[Publications] 齋藤稔: "西洋文化におけるイデアの展相と芸術理論-その形而上的観念から造形芸術の様式への転移に関する考察のために" 広島市立大学国際学部紀要『国際研究』. 第5号. (1999)
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[Publications] 長田年弘: "イメージの社会学-アテナイ陶器画におけるアマゾン図像とトラキア図像" 『人間文化研究』(広島大学総合科学部紀要). 第7号. 79-98 (1998)
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[Publications] 安西信一: "不協和な協和-ポープの庭園論における両義性の美学" 『地域文化研究』(広島大学総合科学部紀要). 第24巻. 71-116 (1998)
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[Publications] 安西信一: "復楽園としてのイギリス-ハートリブ・サークルの庭園論における活動・改良・拡大主義(1640-60)" 『欧米文化研究』(広島大学総合科学部紀要). 第5号. 1-20 (1998)
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[Publications] 齋藤稔: "人文学としてのアルス-西洋における人文主義的芸術の系譜" 中央公論美術出版, 514 (1999)