1999 Fiscal Year Annual Research Report
幼児期から児童期にかけての睡眠習慣・睡眠問題に関する縦断的研究
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10610095
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
福田 一彦 福島大学, 教育学部, 助教授 (20192726)
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Keywords | 幼児 / 睡眠 / 生体リズム / 発達 / 昼寝 |
Research Abstract |
保育園では午後に約90分間の昼寝の日課がある。これに対して幼稚園児では午後の昼寝は本人の自然な欲求に基づいてとられている。実際、幼児期の昼寝の発達パターンを比較すると、保育園児で昼寝の平均持続時間および回数が多い(坂下と福田、1995)。また、午後の長い昼寝の習慣は、夜間睡眠の就床時刻を遅らせ、さらに寝起きの悪さや午前中の機嫌の悪さと関連している可能性が示唆されている(Fukuda,1999)。では、このような幼児期の睡眠パターンは、児童期の睡眠パターンに影響を与えるのであろうか。保育園と幼稚園のそれぞれに通園していた児童(小学1年生から3年生)を対象に、現在の睡眠パターン等について調査を行った。調査対象児童は、保育園出身児童が78名、幼稚園出身児童が38名であった。その結果、小学校1年生と2年生において、平日の就床時刻が保育園児で有意に遅く、3年生では両群に差が認められなかった(幼稚園出身児童:1年生(20:45)、2年生(20:53)、3年生(21:16);保育園出身児童:1年生(21:08)、2年生(21:23)、3年生(21:18);1年生:t=2.04,df=39,p=0.048;2年生:t=2.27,df=34,p=0.029;3年生:t=0.185,df=37,p=0.854)。また、平日の睡眠時間は1年生でのみ、保育園児出身児童で有意に短かった(幼稚園出身児童:1年生(9:38)、2年生(9:28)、3年生(9:14);保育園出身児童:1年生(9:08)、2年生(9:11)、3年生(9:03);1年生:t=2.29,df=39,p=0.027;2年生:t=1.28,df=31,p=0.208;3年生:t=1.023,df=38,p=0.313)。以上から、幼児期の睡眠パターンは、小学校に進学した後も1〜2年間は、その影響が持続する可能性があると考えられた。
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Research Products
(1 results)