1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10610319
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
保谷 徹 東京大学, 史料編纂所, 助教授 (60195518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 将 東京大学, 史料編纂所, 助手 (70272507)
箱石 大 東京大学, 史料編纂所, 助手 (60251477)
山田 史子 (杉本 史子) 東京大学, 史料編纂所, 助教授 (10187669)
横山 伊徳 東京大学, 史料編纂所, 助教授 (90143536)
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Keywords | 日本史 / 幕末維新史 / 下関戦争 / 長州藩 / 攘夷 / 海軍省文書 / 欧米列強 / 外圧 |
Research Abstract |
本研究の目的は、長州藩の外国船砲撃事件(1863年5月)から下関戦争(1864年8月)にいたる攘夷戦争の過程に関して、とくに欧米の文書を中心に函内外の史料を収集・整理し、その分析によって下関戦争の総合的な歴史像を明らかにすることにある。 今年度の作業成果は以下の通り。 1、 欧文史料マイクロフィルムの焼付けと目録化:主に英国海軍省文書(ADM1・ADM125:Public Record Office所蔵)および仏国海軍省文書(BB4:Archives Nationales、Service historique de la Marine所蔵)の収集マイクロフィルムから関係史料を紙焼きし、目録作成を進めた。 2、 欧文史料の翻刻と分析:上記のうち、今年度は主に仏文を中心に主要史料の翻刻と分析を行った。フランスのインド・中国艦隊司令長官ジョレス提督が本国へ宛てた日本関係の報告類はほぼ作業を完了し、フランス海軍が日本海域でとった行動の全容が明らかになりつつある。また、当該期の日本の軍事力に関するレポートや各戦闘での軍事レポート、着任したばかりのロッシュ公使が対日政策をとりまとめたレポートなど、重要な内容を含むものも新たに発掘することができた。 3、 国内外史料の補充調査と収集:本研究所所蔵の国内史料から関係史料を抽出し、目録化する作業を進めた。また、山口県立文書館所蔵の毛利家文庫史料を調査し、必要な史料をマイクロフィルムで収集した。この結果、多くの原史料が同文庫に所蔵されていることも判明した。 次年度以降引き続き作業を継続するとともに、「国際学術研究」による学術調査と連携して海外史料の補充調査にもあたりたい。
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