1999 Fiscal Year Annual Research Report
モリエール劇団の演目についての分析的研究-17世紀フランス演劇への新しいアプローチ
Project/Area Number |
10610490
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Research Institution | Matsuyama University |
Principal Investigator |
秋山 伸子 松山大学, 経営学部, 助教授 (60279122)
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Keywords | モリエール / トマ・コルネイユ / 仕掛け芝居 / 笑劇 / イタリア喜劇 |
Research Abstract |
モリエール初期の喜劇と後期作品との比較検討を行い、後期作品に見られる特徴が初期作品のうちにすでにその萌芽があることを指摘して、劇団の演目がモリエールの創作活動に深い関わりを持っていたことを示した論考"Les comedies-ballets et les autres pieces de Moliere"を、国際的研究誌XVIIe Siecle第201号に発表した(この雑誌の発行年は1998年となっているが、実際に発刊されたのは1999年である)。 また、モリエール劇団の演目、特にトマ・コルネイユの戯曲のマイクロ・フィルム、また1684年版『モリエール全集』のマイクロ・フィルム、モントーバンの牧歌劇のマイクロ・フィッシュ等をパリの国立図書館より購入し、それらの戯曲に検討を加えながら、日本における新たな『モリエール全集』の企画・編集準備にもあたった。 パリ第12大学教授であるアラン・クプリ氏には、「モリエールと宮廷」について、トリノ大学教授ダッラ ヴァッレ氏には「モリエールとイタリア喜劇」について、パリ第3大学名誉教授ミシュリーヌ・ケナン氏には「プレシオジテの文学」について、パリ第4大学名誉教授であるロジェ・ギシュメール氏には「モリエールと笑劇」について、同大学教授ジョルジー・デュロゾワール氏には「17世紀における音楽付き芝居」について、トゥールーズ=ル=ミライユ大学名誉教授クリスティアン・デルマス氏には「仕掛け芝居の伝統」について、ご指導をいただき、重要な視座を提供していただいた。
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Research Products
(1 results)