1999 Fiscal Year Annual Research Report
ロシア連邦における新労働力市場形成と労働政策-新予算システム形成と雇用創出政策-
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10630047
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
保坂 哲郎 高知大学, 人文学部, 教授 (20036594)
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Keywords | ロシア連邦 / 就業状態 / 失業問題 / 人口動態 / 人口危機 / 出生率 / 高齢化 |
Research Abstract |
平成11年度の研究実績は、前半期においては「転換期ロシアの就業状況と経済再建の模索」(「高知大学「高知論叢」65・66号合併号、l999年11月)に集約した。本論文において、90年代全般のロシアの就業状態、就業構造、失業動向を調査した。特に、地域的格差を伴った失業動向について、「求職方法別」、「求職期間別」等に分類しながら現在のロシアの就業状態、特に極東地域、サハリン州等を中心に詳細に変動を跡づけたものである。 さらに、今後の産業構造改革や就業問題の改善にむけてのロシアの代表的報告書の一つであるVladimir Popov報告提言を素材にしながら、今後の就業構造改善にむけての改革案、労働政策、産業政策、社会政策を検討した。 後半期においては、研究成果を「ロシア連邦の人口『危機』と出生率」(高知大学「高知論叢」67号、2000年3月)に集約した。本論文では、労働力資源の動向と密接な関係をもつ、1990年代ロシア人口動態の変動を、特に死亡率の高いサンクトペテルブルグ等の大都市周辺農村地域の人口動態と、モスクワ等の大都市における出生率の急落とを統計的に詳細に分析したものである。この問題は今後数十年間にわたるロシア労働力資源の動向に大きな影響を与える問題であり、その変動内容を分析した。
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Research Products
(2 results)