2000 Fiscal Year Annual Research Report
ロシア連邦における新労働力市場形成と労働政策-新予算システム形成と雇用創出政策-
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10630047
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Research Institution | KOCHI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
保坂 哲郎 高知大学, 人文学部, 教授 (20036594)
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Keywords | ロシア連邦 / 就業状態 / 失業問題 / 予算 / 社会政策 / 人口危機 / 対外債務 / 財政危機 |
Research Abstract |
平成12年度の研究実績は、前半期においては、モスクワ市を約10日間訪問し、職業安定所の訪問・聞き取りとレニングラード名称国立大学での資料収集を行い、最近のロシア連邦政府の雇用創出政策とその予算的裏付けについて分析した。その成果を、「90年代初期ロシア連邦財政支出の性格について」(「高知論叢」69号、2000年11月)に集約した。 後半期においては、2000年前半に成立した新政権プーチン政権のもとで、労働政策、さらに社会政策がどのように志向され、経済成長を目指した戦略の中でどのような位置付けが与えられているかを、最近の資料に基づいて分析した。その成果を、2001年3月3日「西日本地区ロシア・東欧研究者集会」において報告(「プーチン政権の国家予算-ロシア連邦形成と財政自律性」)し、雇用創出政策が国家予算面でどのような位置付けをうけているかを分析した。結論的には、2001年度予算でこの10年間で初めて欠損のない予算が組めたが、対外的債務(約1500億ドル)の返済が始まり今後急増していく財政状況の中で、社会政策への支出が重く、経済成長を促進する構造改革型の雇用創出政策はまだ確定されていない、という現状分析を行った。さらに、同趣旨の報告を「プーチン政権の2001年度予算」というタイトルで「ロシア・ユーラシア経済調査資料」(2001年3月)において行った。
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Research Products
(2 results)