1999 Fiscal Year Annual Research Report
サイエンスパーク等の地域プロジェクトにおけるビジネスインキュベーションの研究
Project/Area Number |
10630109
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
増田 伸爾 日本工業大学, 工学部, 教授 (50016573)
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Keywords | ビジネスインキュベーション / サイエンスパーク / プロジェクトコーディネーション / 地域リエゾン / 事業サポート機能 |
Research Abstract |
本研究で得られた結論と成果は次の通りである。 (1)サイエンスパーク内に設けられたインキュベート施設での支援内容は、施設提供を主なる支援内容としており、利用価格の割引による利用者としての起業家の負担を軽減する試み、はほぼ全施設で観察された。 (2)サイエンスパーク内のインキュベート施設では、高価な試験機器や、コンピュータおよび特殊ソフトを併せて整備し、起業家の用に資する形の支援がインキュベータの魅力付けの一つとして、有効に機能している例が多く見られた。 (3)サイエンスパーク内のインキュベート施設では、少数例ではあるが、コンサルタントを介して技術、経営に関する支援を行っている例が見られた。 地域全体の協力体制としては、次の3機能が抽出された (4)地域リエゾン機能:地域内の各セクター、各産業支援機能の合意形成と協力を確保することが重要である。成功している地域には例外なく充実した地域リエゾン活動の実践が見られた。 (5)プロジェクトコーディネーション機能:とくにインキュベータを運営する際には、担当するインキュベートマネージャーが有能であることが成否を分ける。このことはいくつかの事例で観察された。 (6)事業推進のサポート機能:地域リエゾン(環境作り)、プロジェクトコーディネーター(推進の実務)と並んで大切な第3の機能は事業のサポート機能である。これはプロジェクトコーディネーターが働きやすい状況を整えるための機能である。この顕著な例は北海道地域と久留米地域に見られた。 本研究は日本工業大学産学リエゾンセンターレポート他に報告され、全国の関係機関に送付される予定である。
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Research Products
(2 results)