1999 Fiscal Year Annual Research Report
変動次数擬微分作用素で生成されるマルコフ過程の性質の研究とその非線形解析への応用
Project/Area Number |
10640159
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
根来 彬 静岡大学, 工学部, 教授 (80021947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 英夫 静岡大学, 工学部, 助教授 (50283346)
菊地 光嗣 静岡大学, 工学部, 助教授 (50195202)
高野 優 静岡大学, 工学部, 教授 (80015859)
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Keywords | Markov過程 / 密度関数 / 擬微分作用素 |
Research Abstract |
退化するLevy measuerを持つ積分作用素を生成元とする純飛躍型のマルコフ過程が適当な条件の下では存在する事は知られている。この純飛躍型のマルコフ過程が遷移密度関数を持つための条件を調べる事が最終の目標である。最近、この種の研究には九大の国田教授がマリアバン・カリキュラスを用いて結果を出している。しかし、我々は擬微分作用素の理論を用いて、この目標へのアプローチを試みた。そして、我々の研究をR^d上のLevy measuerが各χ毎に互いに独立なベクトルθ_j(χ)(j=1,2…,d)方向にのみに台をもつケースに限定した。その結果、次のような生成作用素Lによって生成されるMarkov過程は遷移密度関数を持つ事がわかった。生成作用素Lは Lf(x)=Σ^^d__<j=1>∫_0^R{f(x+rθ_j(x))-f(x)-r▽f(x)・θ_j(x)}(n_j(x,rθ_j(x))/(r^<1+α>)dr 但し、θ_j(x)(j=1,2,…,d)はR^d上のR^d-値関数で、滑らかで、かつその全ての導関数が有界であり、|θ_j(x)|=1を満たすものとする。さらに、Θ(x)=(θ_1(x),θ_2(x),…,θ_d(x))としたとき、Θ(x)^*Θ(x)の固有値は一様に下からある正数で押さえられていることも仮定しておく。また、n_j(x,y)(j=1,…,d)も滑らかな関数で、通常の条件を満たしているものとする。また、αは1<α<2を満たす定数とする。 研究課題の一つである非線形微分作用素と確率過程との関係についての成果は得られなかった。しかし、その情報収集中の成果として、菊地が次のような成果が得た。双曲型方程式u_<t,t>-u_<x,x>=0を自由境界条件u^2_x=u^2_t=Q^2on(0,∞)×(0,∞)∩∂{u>0}のもとで考察した。この問題はAlt-Caffarelliが楕円型方程式に対して考察したものであるが、これを双曲型方程式に適用したものである。適当な条件の下で、局所古典解の存在と一意性を証明した。また、ある種の4階非線形放物型方程式の近似解をRotheの方法と直接変分法を組み合わせた方法で構成し、極限値の存在を示すのに幾何学的測度論の手法を用いている。
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[Publications] K.Kikuchi and S.Omata: "A free boundary problem for a one dimensional hyperbolic equation"Adv.Math.Sci.Appl.. 9-2. 775-786 (1999)
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[Publications] K.Kikuchi: "Constructing weak solutions in a direct variational method and application of varifold theory"J.Differential Equations. 150-1. 1-23 (1998)
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[Publications] H.Imai,S.Omata,K.Nakane,and K.Kikuchi: "Numerical Analysis of a free boundary problem govened by a hyperbolic equation"Proceedings of Third China-Japan Seminar on Numerical Mathematics,Eds.Z.C.Shi and M.Mori. 214-221 (1998)