2000 Fiscal Year Annual Research Report
深海底用電極アンテナの開発とELF帯域海底電波環境の研究
Project/Area Number |
10640410
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
佐々木 宏 高知大学, 理学部, 教授 (80036566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 亨 高知大学, 理学部, 助手 (90243815)
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Keywords | 電極アンテナ / 海底電場 |
Research Abstract |
当初目標の10万倍増幅回路の開発に昨年度成功したが、これを17インチガラス球ハウジングに記録用DATと共に組み込み、かつ2mスパンの電極アンテナを装着した場合、DAT記録計よりのノイズが予想を上回り結局は、実質2万倍の増幅率を持つシステムで観測を行った。また、トランスポンダーリリースが使用開始後5年になっていたので予定通り内部電池の交換をしたが、超音波発信部分に故障が見つかった。修理に長時間かかることが判明したので、ロープで浮上させる計画に変更し不充分ではあるが水深50m(当初は600m以深を予定)の海底での観測を11月に実施した。この事もあり、当初予定した長期観測(一ヶ月)は実施できなかった。ハードでの感度向上が本年度見込めなくなったので、新しい方法としてソフトすなわちFWT(ファースト・ウエーブレット・トランスフォーム)法を用いて、昨年度の20m水深でのデータと共に解析した。 以下に、研究結果を述べる。 1.最小検出感度は、アンテナスパン100mでFWT法で解析する場合、10nV/mとなった。当初予定した1mスパンでの最小感度0.1μV/mは達成できた。昨年度予想した100mスパン時での4nV/mの達成は出来なかった。 2.Nuclearites探索実験は深海底で観測するが、海底堆積層の厚さが等価海水層で20mであれば、海底下岩盤層での観測対象信号の振幅が、約100mVであっても観測できる事を示した。 3.土佐湾沿岸部(宇佐沖、5.47km)水深50mでの、商用電源雑音の振幅は、+-63nV/m(DAT出力で+-2.5mV/2m)と推定できた。
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