1998 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー蒸発法を用いた金属化合物の高分解能赤外発光分光
Project/Area Number |
10640503
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
川口 建太郎 国立天文台, 電波天文学研究系, 助教授 (40158861)
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Keywords | 赤外高分解能分光 / 赤外アレイ検出器 / レーザー蒸発法 / フーリエ変換型分光 |
Research Abstract |
本研究ではパルスレーザー蒸発法により生成した分子種の赤外発光スペクトルを赤外アレイ検出器を装備したグレーティング分光器または高分解能フーリエ変換型分光器を用いて検出し、蒸発原子分子種の反応機構を調べるとともに、新しい星間分子として可能性のある金属化合物のスペクトル観測を行う事を目的とする。本年度は赤外アレイ検出器InSb 256x256を用いて、波長範囲1-5μmの測定が可能な分光システムを製作・整備した。特にデータ読み出し回路をパーソナルコンピュータを用いて開発した。取得したスペクトルの解析用ソフトを完備した。グレーティング分光器はCzerny-Turner方式で、現有の120mmx140mmのグレーティングおよび反射鏡、スリット等からなる。発光セルとの組み合わせは現在進行中である。 パルスノズル付きレーザー蒸発装置を整備した。蒸発用のNd:YAGレーザーは現有の物を用いた。レーザーパルス毎にレーザーが金属棒などの異なった場所に当たるように自動回転機構を製作した。現有のフーリエ分光器(ブルカー社製IFS120-HR)は連続スキャン方式なのでパルス的な分子の生成に対しては、時間分解してデータを取り込む必要がある。そのためにフーリエ分光器の波長基準として用いているHe-Neレーザーのフリンジに同期してNd:YAGレーザーを発振させるようにした。またデータ取り込みのA/D変換器も新たに設置した。
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