1999 Fiscal Year Annual Research Report
インゲンマメ葉沈細胞の青色光誘導脱分極機構のパッチクランプ法による解析
Project/Area Number |
10640642
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
岡崎 芳次 大阪医科大学, 医学部, 助手 (00185422)
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Keywords | 青色光 / インゲンマメ / 光屈性 / プロトンポンプ / 膨圧 / 葉枕 |
Research Abstract |
1.アポブラストK^+濃度変化:青色光パルス照射に伴い膜電位の一過的脱分極とアポプラストK^+濃度の一過的増加が時間的に同時に起きたことからそれらの密接な関係が確認できた。2.液胞膜のパッチクランプ:ギガシールが容易なことで知られている液胞をプロトプラストから低張処理によって調製し検討した。vacuole-attached modeでギガシールが容易に得られたことから、測定系に問題がないことが確認できた。3.ギガシール条件の検討:実験条件を以下のように変えてプロトプラスト細胞膜のギガシールをめざしたが成功せず、青色光による細胞膜プロトンポンプ活性の制御について実験をすることができなかった。(1)材料の培養条件:培養液を市販のものから組成のわかった培養液に変更した。また通常播種後約3週間の材料を使っていたものを若い材料に変えた。(2)ピペットの条件:ピペット内、及び外液の浸透圧を変えて細胞膜をピペットに吸着させるようにした。電極内を負電位にした。メタノール中でbubbling testを行って電極低抗を数MΩにそろえた。融点の違うガラス細管を用いた。(3)プロトプラスト分離条件:酵素処理しても表面に低分子量の細胞壁が残っていてギガシールを妨げている可能性があるので、短時間高温で酵素処理をして細胞壁を部分的に溶かした後、その一部溶けた細胞壁のすきまからプロトプラストを押し出した。この方法によって0.1GΩまでのシールか得られるようになったが、安定しては得られなかった。4.今後の予定:ギガシールできる条件を捜すのと平行して、intactな葉枕で観察された青色光パルスによる細胞外のアルカリ化をプロトプラスト懸濁液で確かめ、さらに細胞膜プロトンポンプ活性に及ぼす青色光の効果を生化学的にも検討する。
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Research Products
(1 results)