1998 Fiscal Year Annual Research Report
Si結晶中の照射誘起欠陥の動的特性解明とプロセス応用
Project/Area Number |
10650013
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鶴島 稔夫 九州大学, 大学院システム情報科学研究科, 教授 (10236953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
権丈 淳 九州大学, 大学院システム情報科学研究科, 助手 (20037899)
佐道 泰造 九州大学, 大学院システム情報科学研究科, 助教授 (20274491)
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Keywords | シリコン / イオンビーム / 照射誘起欠陥 |
Research Abstract |
SOSのSi結晶薄膜を利用し、パルス化イオン照射を用いて、照射誘起欠陥の緩和時定数を推定する方法を検討し、測定システムを構築した。この方法は、イオン照射時及び緩和過程での導電率をオンライン測定するもので、低濃度に導入された欠陥の効果を高感度に検出するのに有効と見込まれる独自の手法である。 イオン照射をデユーテイ比50%.パルス幅100μsec,ドーズレート6x10^<12>cm^<-2>s^<-1>の繰り返しパルスにより実施した。これにより、結晶中に導入された欠陥が結晶中を熱的に移動して、消滅、安定化する反応過程の時定数の推定を試みた。 その結果、イオン照射により導入された照射誘起欠陥がキャリアの散乱中心として振舞うことが確認できた。SOSのSi結晶薄膜の場合、室温から130℃の温度範囲における欠陥消滅の時定数はlμsec以下であると考えられる実験結果が得られた。照射誘起欠陥の動的挙動を解明するためには、消滅の時定数の温度依存性を明らかにする必要があるが、そのためには照射誘起欠陥の寿命の長い試料を用いることが必要である。
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