1999 Fiscal Year Annual Research Report
ステレオ-シャドウグラフ法による渦と衝撃波の三次元干渉現象の解明
Project/Area Number |
10650192
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Research Institution | Ariake National College of Technology |
Principal Investigator |
蓑田 登世子 有明工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (70037852)
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Keywords | シャドウグラフ / 渦輪 / 空力音 / 衝撃波と渦の干渉 / ステレオ法 |
Research Abstract |
本研究は,渦と衝撃波の干渉現象を詳細に調べること,特に干渉によって生じる三次元構造を調べることを目的として行っている.この研究は,高速流体中における圧縮性乱流現象の解明や,衝撃波と渦の干渉によって生じる音の発生過程やその性質などを解明するための基礎研究である. 本年度は,三次元構造を見るためのステレオシャドウグラフ法の装置,レンズ系の構築を目指して研究を進めた.通常のシャドウグラフ法によって昨年度得られた,渦と衝撃波の干渉現象の詳細な様子の写真と同程度の,鮮明な写真を得るステレオ法を構築するため,コンパクトなシステム系にした.光源の二方向への分離はプリズム型ビームスプリッタを用い,平面鏡を使用して,それらの平行光を交差させた.光源は,交差によって干渉が起き無いようにナノスパーク白色光を用いた.また,系をコンパクトにするため,焦点距離の短いレンズを使用した.その為,いろんな収差が大きく現れ,この補正のために,組み合わせレンズとアクロマテックレンズを用いて収差が最小限となるように工夫した.さらに,光源の集光点に設置するピンホールの大きさをいろいろ変えて撮影した結果,像の鮮明度はピンホールのサイズに大きく依存することが分かった.構築した光学系では0.2mm以下のサイズが必要で,小さい程像は鮮明になる.このステレオ法のシステム系によりて得られた,渦,衝撃波の影写真は,これまで得られている干渉の詳細な様子と同程度の鮮明さで捕らえることが出来ることが確認できた.今後は,二つのカメラ間距離を検討し,渦と衝撃波の干渉現象を時間を追って撮影し,対となる二枚の写真から,複雑な渦変形での奥行きの測定を行う.
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