1998 Fiscal Year Annual Research Report
超音波近接覚センサと視覚センサの組み合せによるロボットの自律倣い制御
Project/Area Number |
10650263
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Research Institution | Niigata Institute of Technology |
Principal Investigator |
中嶋 新一 新潟工科大学, 工学部, 教授 (20018831)
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Keywords | 産業用ロボット / 自律倣い制御 / センサフィードバック制御 / 超音波近接覚センサ / 視覚センサ |
Research Abstract |
本研究の目的は超音波近接覚センサと視覚センサの組み合わせにより,従来のセンサフィードバック制御方式の問題点を解決し,ロボットによる自律的倣い制御を実用化することにある。 現在までに得られている主な成果は以下に要約される。 1. 市販の超音波距離センサと独自こ開発した超音波姿勢センサを組み合わせ,対象面の位置と姿勢を測定するセンサシステムを構成した。 2. センサ指向方向を対象面放線方向に向けるための2自由度ジンバル機構を設計製作した。これと小型の2関節アームを組み合わせ,4自由度のセンサ用付加アームを試作した。 3. マイクロコンピュータを用いたセンサ信号処理システム,付加アームの制御システムを構成し,付加アーム先端(センサ)を面に沿って自律的に動かす制御系を構成した。この制御系ではロボットの手先位位置・姿勢に応じて,付加アーム基準座標系を変更する。これにより,ロボットの動作と独立して付加アームを動かすことができる。 以上,センサ用付加アームとその制御法に関しては,ほぼ当初の目標を達成した。11年度の研究は視覚センサとの組み合わせによる機能の拡大が大きな目的となる。以下に現在進めている研究と研究計画を示す。 1. スリット光を用いた簡易視覚システムにより,作業に先行した対象面の概略形状を測定する方法に関して,ソフトウェアの開発を行っている。この成果をふまえ,ハードウェアの構成,実験による検討を行う。 2. 視覚センサ情報に基づき付加アームに対象面の探索動作を行わせ,かどや段差を自動的に回避して自律倣い作業を継続するためのアルゴリズムを開発する。 3. 全体のシステムでの自律的曲面倣い作業実験を行い,実用化のための問題点を解明する。 これらの項目に関しての理論的検討は進んでおり,装置の構成と,実験による検証が残された課題となっている。
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