1998 Fiscal Year Annual Research Report
地盤と基礎の影響を考慮したコンクリート構造物の耐震性状
Project/Area Number |
10650447
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
睦好 宏史 埼玉大学, 工学部, 教授 (60134334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧 剛史 埼玉大学, 工学部, 助手 (60292645)
岩下 和義 埼玉大学, 工学部, 助教授 (40203377)
タンゾ ウィリアム 埼玉大学, 工学部, 助教授 (00241919)
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Keywords | 耐震 / 地盤 / 基礎 / 杭 |
Research Abstract |
本研究の目的は,RC橋梁を対象にして,基盤-地盤-杭-フーチング-橋脚-上部構造物を含めた系全体について,1)杭やフーチング等の下部構造物と地盤との相互作用を考慮したRC構造系全体の応答解析手法を開発し,2)RC杭と地盤からなる模型を用いた載荷実験により,解析手法の検証を行い,3)地盤と杭の影響を考慮したRC構造物の弾塑性応答性状の詳細な検討を行い,その成果を今後の耐震設計法に生かそうとするものである。 今年度は、RC杭と地盤からなる模型供試体を作製し,載荷実験を行った。模型供試体は,杭が基盤に定着しているものと仮定し,一本のRC杭を模した供試体を作製した。RC杭の下端をコンクリートで固定し,これを剛牲の高い壁面でできた土槽に入れ,地盤定数が既知の砂を土槽に上面まで入れて、地震力を想定した水平荷重を杭先端に載荷することによって,静的正負交番載荷実験を行った。さらに、地盤-杭-フーチング-橋脚-上部構造からなる全体系モデルを3次元弾塑性有限要素法により数値解析を行った。この結果、以下のことが明らかとなった。 1) RC杭に生じる塑性ヒンジは繰り返し荷重によって、下方に進展していく。 2) 繰り返し載荷により、RC杭地表面で沈下が生じた。これにより、地盤内で杭周辺部が締め固められ、さらに杭の塑性化が進んでいく現象が見られた。 3) 3次元弾塑性有限要素法により、RC杭の地盤中の挙動をある程度模擬できることなどが明らかとなった。 しかし、全体の吸収エネルギー量(減衰)において、解析と実験結果には違いが見られ、今後、解析手法を改良していくことが必要である。
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Research Products
(1 results)