1999 Fiscal Year Annual Research Report
生体親和性と柔軟性を兼ねそなえた無機/有機複合材料の開発
Project/Area Number |
10650681
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Research Institution | KINKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
本津 茂樹 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (40157102)
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Keywords | バイオセラミックス / ハイドロキシアパタイト / インプラント / レーザーアブレーション / 無機 / 有機複合材料 |
Research Abstract |
生体親和性と柔軟性を兼ね備えた無機/有機複合生体材料を開発するために、ArFエキシマレーザーアブレーション法を用い、ポリイミド、アラミド、テフロン等の耐熱高分子上にハイドロキシアバタイト(HAp)薄膜を作製することを試みた。In-situ法で結晶化HAp薄膜を得るには530℃の基板温度が必要となるため、本研究では成膜後に熱処理を行うポストアニール法を用いた。100℃の基板温度でHAp薄膜を成膜後、O_2+H_2Oガス雰囲気中において、各高分子材の融点より少し低い温度で10時間程度のポストアニールを行うことにより、各高分子基板上に結晶化HAp薄膜を得ることにはじめて成功した。続いて、HAp膜の固着強度を引っ張り試験法により評価したところ、テフロン表面の化学的安定性のために、この基板上のHAp膜の固着度のみが実用に耐えるものでなかった。そこで、テフロン表面をナトリウムナフタレン錯体のグルコール溶剤(テトラエツチ)を用い化学的改質を行った後、HAp薄膜を作製したところ、表面改質テフロン基板上のHAp膜の固着力は実用に耐える値まで増加した。さらに、テフロン基板上に作製されたHAp膜の生体親和性を調べるために、ウサギの胎児から採取した線維芽細胞を用いて、In-vitroによる生体親和性の評価を行った。その結果、培養3日目で改質テフロン上のHAp膜に固着した細胞数はHAp膜のない未改質テフロン上の細胞数の3.5倍になり、HAp膜が生体親和性に優れていることを確認した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Shigeki Hontsu: "Formation of Hydroxyapatite Thin Films on Surface Modified polytetrafluoroethylene Substrates"Japanese Journal of Applied Physics. Vol.37・No.10A. L1169-L1171 (1998)
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[Publications] 田畑仁 他: "エキシマレーザーアブレーションによる生体材料の加工および薄膜形成"生体材料. Vol.16・No.6. 343-349 (1998)
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[Publications] 本津茂樹: "レーザーアブレーション法による生体材料の薄膜形成"レーザー研究. 28.7. 合計(6) (2000)