2000 Fiscal Year Annual Research Report
炭酸ガス型とロウ型を併用した彫刻作品の鋳造技法の開発
Project/Area Number |
10650732
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Research Institution | NARUTO UNIVERSITY OF EDUCATION |
Principal Investigator |
長岡 強 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (50189106)
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Keywords | レリーフ / ブロンズ / 鋳造 / ロウ型 / 炭酸ガス型 / 鋳型 |
Research Abstract |
本研究では、簡易な鋳型作成法としての炭酸ガス型鋳造法、刻印性の高い鋳型作成法としてのロウ型鋳造法、この両者の長所・短所を明らかにしたうえで、その長所を生かしながら両者を併用する鋳造技法を開発することを目的としている。 1 鋳型工程の実際 ・炭酸ガス型による鋳型工程と特質 ・ロウ型による鋳型工程と特質 2 炭酸ガス型とロウ型を併用した鋳造技法の実際 3 炭酸ガス型とロウ型を併用したレリーフ(ブロンズ作品)の制作 炭酸ガス型とロウ型を併用したレリーフ作品の鋳造の特徴は、焼成炉による12時間におよぶ脱ロウを、わずか10分のハンドバーナーによる脱ロウで終えてしまうところにある。完全なロウ型による鋳造と比較すると、確かに刻印性の面では少し劣る。刻印性を少々犠牲にしても、教員養成系の大学における鋳造実習としては最適の方法ではないだろうか。 また、鋳型づくりの面でも、炭酸ガス型による簡便な方法を採用することによって大幅に鋳型づくりの時間を短縮できる。完全な炭酸ガス型による鋳造の短所である抜き勾配や寄せ型の問題も、ロウ原型に再彫刻するプロセスを取り入れることによって解決できる。 将来美術教師になる学生たちには、さまざまな材料体験をさせたいものである。旧態依然の石膏やFRP(強化プラスチック)を中心とした表現材料に代わって、是非とも鋳造実習を彫刻分野の実習として位置づけたいものである。
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Research Products
(1 results)