1999 Fiscal Year Annual Research Report
ニューマチックストラクチャの宇宙における形態制御に関する研究
Project/Area Number |
10650898
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
石田 良平 大阪府立大学, 工学部, 講師 (30145817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村瀬 治比古 大阪府立大学, 農学部, 教授 (20137243)
小山 修平 大阪府立大学, 農学部, 教授 (00112540)
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Keywords | ニューマチックストラクチャ / 非線型微分方程式 / 相似則 / 有限要素法 |
Research Abstract |
1)ニューマチックストラクチャの形態を把握するために必要な微分方程式の検討を行い、2)微分方程式を基礎にした数値シミュレーションとモデル実験のための相似則を導出し、3)埋設実験の準備としての基礎実験を行った。具体的には次のようである。 1)一般的なニューマチックストラクチャは等張力膜面構造ではないことから、力学的な考察からの形態記述方程式の導出を行った。形態記述方程式は、非線型微分方程式の形で記述される。この微分方程式は、解析的に解けないので、微分方程式から変分原理を用いて有限要素法による定式化を行った。 2)1)で得られた有限要素法による定式化に基づいて、具体的な数値シミュレーションを実行した。また、力学的解析から、相似則を導いた。この相似則によれば、一般的なニューマチックストラクチャの縮小モデルによる形態生成実験が可能であることがわかった。さらに、膜材料のヤング率などの物性値同定にも利用可能である。なお、種々の膜構造の形態について相似則の導出を行い、ほぼ同じ形にまとめることができることがわかった。 3)上記1),2)に基づき、縮小モデル実験のための基礎実験として、ゴム膜を用いた予備実験と本格的実験のための装置の検討を行った。予備実験の結果、膜構造の形態については、本研究で行った有限要素法による計算結果と傾向的によく一致した結果が得られた。また、相似則もほぼ正しいことを検証した。 なお、実験においては、あくまでも予備実験であり、測定系に多くの誤差を含んでいるので、改善の余地がある。次年度以降検討する。
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Research Products
(2 results)