1998 Fiscal Year Annual Research Report
蚊の発育濾胞をアポトーシスにより退化させるoostatic hormoneの解析
Project/Area Number |
10670238
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
内田 桂吉 順天堂大学, 医学部, 講師 (40053368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江下 優樹 久留米大学, 医学部, 講師 (10082223)
大森 大二郎 順天堂大学, 医学部, 助教授 (00124967)
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Keywords | アカイエカ / 卵巣発育 / 退化濾胞 / oostatic hormone / アポトーシス |
Research Abstract |
1. まず、本研究の目的であるoostatic hormoneを成熟卵巣から抽出する方法を検討した。滅菌シャーレに1mlのAedes saline(10mM Hepes)を入れ、そこに吸血5日経た雌アカイエカより摘出した卵巣を入れて2時間穏やかに振とうし、その培養液を採取した後、新たに1mlのAedes salineを入れてさらに2時間培養を行い、その培養液も採取した。この状態では、濾胞の分解も起こらず、卵巣から分泌されるoostatic作用を持つ物質の分離が非常にやりやすいと考えられた。 2. oostatic hormoneのbioasssayとして、吸血3日後の卵巣をAedes saline中で短時間培養し、そこに1の培養液からの抽出物質を加え、退化がコントロールに比べ早い時期に引き起こされるか見ることを考えた。 そのため、まず吸血3日後の卵巣が、Aedes saline中でどの程度正常な形態を保てるか調べたところ、摘出卵巣は、saline中で約24hは、摘出時の形態を保つことがわかった。 <今後の研究計画> 1. まず、oostatic hormone様物質のHPLC等の分離抽出を行う前に、発育中の卵巣(吸血3日後)を直接上の1で集めた成熟卵の培養液に入れて5〜10時間ほど培養し、コントロールとの差を見て、oostatic作用を持つ物質の有無を確かめ、それから分離・抽出の作業に入る。 2. 培養によるassayと同時に、吸血した雌の体腔にoostatic作用を持つ物質を注射し、コントロールと比べて濾胞の発育がどうなるかを見る。 3. 1〜2)のassay法を用い、卵巣より放出させ、他の濾胞をアポトーシスにより死滅させるoostatichormoneの分離・精製を、セントリコン分離チューブ、HPLCを駆使して行う。
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